疾患詳細

疾患詳細





%270150
Sjogren syndrome
(Sicca syndrome)

Sjogren 症候群
(Sicca 症候群)
(Mikulicz 症候群)
指定難病53 シェーグレン症候群
<小児慢性特定疾病 膠4 シェーグレン(Sjögren)症候群>

遺伝子座:不明
遺伝形式:常染色体劣性

(症状)
(GARD)

 Abnormality of metabolism/homeostasis (代謝-ホメオスターシス異常) [HP:0001939]
 Autoimmunity (自己免疫) [HP:0002960] [2203]
 Autosomal recessive inheritance (常染色体劣性遺伝) [HP:0000007]
 Keratoconjunctivitis sicca (乾燥性角結膜炎) [HP:0001097] [06814]
 Rheumatoid arthritis (関節リウマチ) [HP:0001370] [15115]
 Tubulointerstitial nephritis (尿細管間質腎炎) [HP:0001970] [0196]
 Xerostomia (口内乾燥) [HP:0000217] [0804]

(UR-DBMS)
【一般】50 歳時発症
 肺炎
 中耳炎
 肝硬変
 肝脾腫
 腎炎
 腎症
 腎不全
 低張尿
 尿毒症
 言語/嚥下/食餌摂取障害
 食道運動障害
【神経】びまん性末梢神経ニューロパチー
 味覚嗅覚喪失
 筋炎
【眼】*眼球乾燥症
 角膜潰瘍
 羞明
 無涙症
 視力障害
【口】*口内乾燥症
 粘膜潰瘍
 齲歯
【消化器】膵炎
 無塩酸症 (achlorhydria)
【四肢】*+/- 関節リウマチまたはその他の自己免疫疾患 (+ = 二次性SS
 - = 原発性SS)
【X線】骨軟化症
【毛髪】乾いた疎な毛髪
 禿頭
 【皮膚】乾いた皮膚
 Raynaud 病
【検査】HLA-Dw3/Dw4 連関
 腎尿細管機能障害
 高ガンマグロブリン血症
 循環型 IgG 免疫複合体
 RF 陽性 (70%)
 LE 細胞陽性 (15-20%)
 (細胞免疫障害)
 自己免疫疾患
【血液学】貧血 (33%)
 リンパ節腫大
 白血球減少または好酸球増多症 (25%)
【腫瘍】リンパ腫
【外分泌】*片側性または両側性唾液腺腫脹 (耳下腺
 顎下腺) (原発性の80%, 二次性の30-40%)

<小児慢性特定疾病 膠4 シェーグレン(Sjögren)症候群>
診断方法
以下により, 小児期のシェーグレン症候群(SS)を診断する。
血液検査, 唾液腺障害, 涙腺障害について, 検査結果を以下の様にスコアリングする
①血液検査データ(3ヶ月以上の間隔で基準を満たす場合にカウントする)
検 査 基 準 スコア
IgG値 年齢の基準値の97.5パーセンタイル以上* 1
抗核抗体 40倍 ~ 80倍 1
160倍 2
320倍以上 3
リウマチ因子 15.0 U/L 以上 3
抗SS-A/Ro抗体 または 抗SS-B/La抗体 のいずれか オクタロニー法≧1倍, ELISA陽性基準以上 6
*日本人小児の臨床検査基準値(日本公衆衛生協会 刊)による
②外分泌腺障害
A. 唾液腺
検 査 基 準 スコア
1. 口唇小唾液腺生検 細胞浸潤を認めるが, フォーカス(導管周囲に50 個以上の単核球浸潤の浸潤)<1個 / 4mm2 1
フォーカスを4mm2に1個以上みとめる 2
2. 耳下腺シアログラフィ* Rubin-Holt分類のstage ≧ 1 2
3. 唾液腺シンチグラフィ 4大唾液腺のいずれか一つ以上に取り込み低下または分泌の低下あり 1
4. 唾液分泌量の測定** サクソンテスト ≦ 2.0g/2分 または 安静時唾液分泌量 ≦ 1.5 mL/15分 または ガムテスト ≦ 10mL/10分 1
*方法は, 従来法およびMRIシアログラフィのいずれでもよい。
**唾液分泌量は, 単独ではスコアをカウントしない。
B. 涙腺
検査と基準 スコア
シルマーテスト≦ 5mm/5分 かつローズベンガルテストでvan Bijsterveld score ≧ 3 2
シルマーテスト≦ 5mm/5分 かつ蛍光色素試験で陽性 2
ACRスコア(角膜・結膜の染色)* ≧ 3 2
*ACR クライテリアで採用されているリサミングリーンは, 日本ではまだ保険適応がない。
判定
血清スコアの合計, および唾液腺スコアの合計, あるいは涙腺スコアのいずれか高い方により, 以下の様に判定する。
Definite SS
1. 涙腺スコアが 2, かつ血清スコアが 6 以上
2. 唾液腺スコアが 2 以上, かつ血清スコアが 6 以上
Probable SS
1. 唾液腺スコアが 1, かつ血清スコアが 4 以上
2. 涙腺スコアが 2, かつ血清スコアが 2 ~ 5
3. 唾液腺スコアが 2 以上, かつ血清スコアが 2 ~ 5
Possible SS
1. 涙腺スコア 2, あるいは唾液腺スコアが 2 以上で, 血清スコアが 1
2. 唾液腺スコアが 1 で血清スコアが 1 ~ 3
3. 涙腺・唾液腺スコアがいずれも 0 であるが, 血清スコアが 4 以上
除外診断
ウイルス性疾患(流行性耳下腺炎, HCV, HIV, EBウイルス感染症など), 悪性腫瘍, サルコイドーシス, GVHD, 頭頸部への放射線照射の既往, Stevens-Johnson症候群による後遺症としての唾液腺・涙腺障害
鑑別診断(一部の疾患は合併もあり得る)
他の膠原病, 自己炎症性疾患, IgG4関連疾患, HTLV-1感染症, 反復性耳下腺炎, 線維筋痛症, 慢性疲労症候群
参考条項
小児期のシェーグレン症候群(Sjo"gren症候群; SS)患者は, 成人のSS患者にみられるような乾燥症状を呈することが少ない。
そこで, 以下の様な症状, 所見を認め, 除外すべき疾患が否定的な患者においてはSSを考えて精査をすすめる。
シェーグレン症候群の存在を示唆する所見
1. 臨床症状・臓器障害
◦ 全身症状:発熱, 倦怠感, リンパ節腫脹, 朝のこわばり, 原因不明の全身の疼痛
◦ 腺外臓器症状:関節痛・関節炎, 環状紅斑など皮疹, 紫斑, 甲状腺腫, レイノー症状
◦ 腺症状:反復性耳下腺腫脹, う歯の増加, 口腔の痛み, 口内炎の反復, ラヌラ, 繰り返す眼の発赤, 眼の異物感・かゆみ
◦ (問診で確認) 摂食時よく水を飲む, 口臭, 涙が出ない
など
2. 検査所見の異常 (期間を3ヶ月以上あけて, 2回以上陽性)
◦ 唾液腺腫脹のはっきりしない時期の唾液腺型アミラーゼ高値
◦ 年齢における97.5パーセンタイル以上のIgG高値, あるいは高γグロブリン血症
◦ 白血球減少, あるいはリンパ球減少
◦ 赤血球沈降速度の亢進
      など
3. 合併しやすい疾患
◦ 橋本病, 無菌性髄膜炎, 間質性腎炎, 血小板減少性紫斑病, ぶどう膜炎
◦ 他の膠原病, 特に全身性エリテマトーデス, 混合性結合組織病, 多関節型若年性特発性関節炎など
◦ 線維筋痛症, 慢性疲労症候群
      など
認定基準
血清スコアの合計, および唾液腺スコアの合計, あるいは涙腺スコアのいずれかが下記の基準を満たし, 除外診断が行われた場合, 認定対象とする。なお, 唾液腺スコアと涙腺スコアはいずれか点数の高い方を採用する。
• 涙腺スコアが 2, かつ血清スコアが 2 以上
• 唾液腺スコアが 1, かつ血清スコアが 4 以上
• 唾液腺スコアが 2 以上, かつ血清スコアが 2 以上
なお, 以下の場合には, 腺外臓器障害に対する治療が必要であり, シェーグレン症候群以外の疾患が否定的な場合には認定対象とする。
• 涙腺スコア 2, あるいは唾液腺スコアが 2 以上で, 血清スコアが 1
• 唾液腺スコアが 1 で血清スコアが 1 ~ 3
• 涙腺・唾液腺スコアがいずれも 0 であるが, 血清スコアが 4 以上
註: 血液検査データは, 感染症などによる一過性の上昇を鑑別するため, 3ヶ月以上間隔をあけて2回以上陽性を確認することが原則であるが, 腺外臓器障害により治療が必要な例においては, 1回でも認定対象とする。その場合においても, 鑑別診断を十分に行うことが必要である。
当該事業における対象基準
治療で非ステロイド系抗炎症薬, ステロイド薬, 免疫調整薬, 免疫抑制薬, 抗凝固療法, γグロブリン製剤, 強心利尿薬, 理学作業療法, 生物学的製剤又は血漿交換療法のうち一つ以上を用いている場合

概念定義
 シェーグレン症候群 (Sjögren’s syndrome: 以下SS)は, 全身の外分泌腺が系統的に傷害されることを特徴とする, 全身性の自己免疫疾患である。自己免疫性外分泌腺症 (autoimmune exocrinopathy)ともいわれる。
 外分泌腺の中でも涙腺・唾液腺の障害が主で, 障害が進行すれば, 涙液分泌の低下による眼の乾燥, 唾液分泌低下による口の乾燥などの症状が出現する。しかし, 症状はかならずしも自覚症状となるわけでなく, 羞明感, 眼の異物感, う歯の増加, 口内炎の多発などの症状として表れることもある。
多くの患者で種々の自己抗体の産生が認められ, 血中ガンマグロブリン値が高値となる。自己抗体としては抗核抗体(斑紋型), 抗SS-A/Ro抗体, リウマチ因子の陽性率が高い。抗SS-B/La抗体はSSに特異性は高いとされるが, 陽性率はそれほど高くない。
 外分泌腺障害以外にも種々の臓器障害を来すことも知られている。障害が外分泌腺に限定されている例を腺型SS, 外分泌腺以外の臓器に障害がある例を腺外型SSと呼ぶことがある。また全身性エリテマトーデス(SLE)など種々の膠原病と合併することも知られており, 膠原病の合併のない例を一次性SS, 膠原病を合併する例を二次性SSと呼ぶ。
病因
 他の多くの膠原病と同様, 病因は不明である。何らかの遺伝的素因のある人に環境因子が作用して, 外分泌腺の炎症が引き起こされ, 自己免疫反応が起こり, 炎症が慢性化する。さらに慢性炎症の過程で, 全身性の反応が起こってくると推測されている。
疫学
 1995年の日本小児リウマチ研究会(現在は学会)の全国調査では一次性SSと二次性SS合わせて70例が登録され, 小児の膠原病では5番目に患者数が多かった。この調査は病床数が100床以上で小児科常勤医がいる施設を対象としたものであったため, 母集団は限られていたと思われる。
 2000年に行われた, 厚生労働科学研究班による小児膠原病相談会に登録された患者数からの推定では, 小児のSSは10万人あたり0.71であり, 小児膠原病では4番目に多い疾患となる。また, 1998年から2004年までに小児慢性特定疾患調査研究事業に登録された患者数は138例で, この数字から推計すると, 10万人あたり0.53となる。このときの登録例数をみると, 患者数の地域差が非常に大きく, 小児リウマチ専門医がいない地域ではほとんど患者が登録されていなかった。
 従来からSSは中年女性に好発する疾患と言われており, 小児ではまれとされてきた。これはSSが「眼や口の渇きを訴える疾患」と考えられていたからであるが, 「外分泌腺の障害」「自己免疫」という観点から見直すと, 小児でもそれほどまれではない。これまでは診断されていなかった患者が多いと考えられ, 患者数は今後増加すると考えられる。
臨床症状
1)腺症状
 「眼が乾く, 口が渇く」という症状を小児が訴えることはほとんどない。涙液分泌低下がある場合, 羞明感, 異物感, かゆみ, 結膜発赤を繰り返す, 等が症状としてあげられる。唾液分泌低下による症状としては, う歯の増加, 口臭, 口内炎の多発, 口腔内の痛み, 乾燥した食品(ビスケットやクラッカーなど)を食べづらい, 摂食時によく水を飲む, 等がある。
反復性耳下腺腫脹は小児期のSSの症状としてよくみられる。

2)腺外症状
 全身症状としては, 発熱, 皮疹, 関節痛などが多い。発熱にリンパ節腫脹を伴うこともしばしばみられる。倦怠感は, 日常生活に影響を与えることも少なくなく治療も難しいため, 診療上問題となる症状である。
 無菌性髄膜炎, 末梢神経炎, 間質性腎炎, 高γグロブリン血症性紫斑など, 全身の重要臓器の障害をきたすこともある。
 さまざまな膠原病に合併することがあり, 特にSLEとの合併が多い。臓器特異性自己免疫性疾患では, 橋本病の合併がよく見られるので注意が必要である。
 IgGクラスの自己抗体は胎盤移行性があり, 移行抗体が胎児に影響を及ぼすことがある。SS患者で保有頻度の高い抗SS-A/Ro抗体は, 胎児の心臓の伝導系を傷害し, 心ブロックを起こすことがある。心ブロックの発症頻度は1~2%とされるが, 抗SS-A/Ro抗体陽性の女性が妊娠した場合には, 早期から産科と連携して, 胎児の心拍のフォローが必要である。胎児に徐脈が見られた場合には, 母親に対してステロイド薬の投与を行う。
治療
 症状の重症度・進行の速度には, かなり個人差があるため, 治療はその患者の病態に適した方法を選択する。
 腺症状に対しては, 対症療法が主である。眼乾燥には人工涙液, ヒアルロン酸点眼液, やムチンの産生を促進するジクアホソルナトリウム, レパミビドの点眼薬ある。口腔乾燥には人工唾液のほか, 唾液分泌促進薬として, ピロカルピン, セビメリンがある。また, 気道粘液潤滑薬であるカルボシステイン, アンブロキソールにも唾液分泌促進作用があることが知られている。漢方薬では麦門冬湯が使われている。
 発熱や関節症状には非ステロイド系抗炎症薬が使われるが, まれに無菌性髄膜炎を起こすことが有り, 注意が必要である。重篤な腺外臓器障害にはステロイド薬をSLEに準じて使用する。関節炎には若年性特発性関節炎と同様にメトトレキサートの低用量パルス療法を行う。ステロイド減量困難例やより重症な症例には, 免疫抑制薬を併用する。
 生物学的製剤については, 成人領域でrituximab, epratuzumab, abataceptや抗サイトカイン療法の臨床試験が行われている。
予後
 一般に生命予後はそれほど悪くないと考えられている。
 臓器障害の進行には, かなり個人差がある。10歳前後ですでに腺障害が進行している例もあれば, 10歳代で確定診断に至ったが, 30歳代になっても検査で分かる程度の軽度の腺障害のみを認める例もある。
 成人のSSでは, 悪性リンパ腫の合併が最も問題となるが, 小児期に診断された例では, これまでのところSSの診断と同時に悪性リンパ腫が診断された1例があるのみである。
 小児期に診断された症例の長期予後は今後の課題である。

指定難病 シェーグレン症候群
1.概要
 慢性唾液腺炎と乾燥性角結膜炎を主徴とし, 多彩な自己抗体の出現や高ガンマグロブリン血症を来す自己免疫疾患の一つである。乾燥症が主症状となるが, 唾液腺, 涙腺だけでなく, 全身の外分泌腺が系統的に障害されるため, autoimmune exocrinopathyとも称される。
 シェーグレン症候群は他の膠原病の合併がみられない一次性と関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの膠原病を合併する二次性とに大別される。さらに, 一次性シェーグレン症候群は, 病変が涙腺, 唾液腺に限局する腺型と病変が全身諸臓器に及ぶ腺外型とに分けられる。
 様々な自己抗体の出現や臓器に浸潤した自己反応性リンパ球の存在により, 自己免疫応答がその病因として考えられている。ポリクローナルな高ガンマグロブリン血症のほか, 抗核抗体, リウマトイド因子, 抗SS‐A抗体, 抗SS‐B抗体などの自己抗体が出現する。
 
2.原因
 詳細は不明であるが, 自己免疫疾患と考えられている。
 
3.症状
(1)乾燥症状(眼, 口腔, 気道乾燥, 皮膚乾燥, 腟乾燥など)
(2)唾液腺・涙腺腫脹
(3)関節症状(関節痛, 関節炎)
(4)甲状腺(甲状腺腫, 慢性甲状腺炎)
(5)呼吸器症状(間質性肺炎, 慢性気管支炎, 嗄声など)
(6)肝症状(原発性胆汁性胆管炎, 自己免疫性肝炎)
(7)消化管症状(胃炎)
(8)腎症状(遠位尿細管性アシドーシス, 低カリウム血症による四肢麻痺, 腎石灰化症)
(9)皮膚症状(環状紅斑, 高ガンマグロブリン血症による, 下肢の網状皮斑や紫斑)
(10)その他(レイノー現象, 筋炎, 末梢神経炎, 血管炎, 悪性リンパ腫など)
 
4.治療法
 乾燥症状に対しては, 対症的に人工涙液の点眼や人工唾液の噴霧が行われる。また頻回のうがいはう歯の予防に有用である。室内の湿度を保つことも乾燥感の軽減に有効である。乾燥症状が強い場合には, 塩酸ブロムヘキシン, アネトールトリチオン, 麦門冬湯, 塩酸セビメリンなどが用いられる。塩酸セビメリン(エポザック, サリグレン)は今までの薬剤に比べて有用性が高く, 約60%の患者で有効であるが, 約30%の患者で消化器症状や発汗などの副作用が出現する。塩酸ピロカルピン(サラジェン)も選択肢となる。最近, 免疫抑制薬のミゾリビン(ブレディニン)の有効性が報告されている。これまでの対症療法と異なり, 疾患の進行を遅らせる可能性もある。強度の眼乾燥症状に対しては, 涙点プラグが有効である。関節痛や関節炎には非ステロイド系消炎鎮痛剤が功を奏する。甲状腺機能低下の場合には, 甲状腺ホルモンの補充療法が行われる。尿細管性アシドーシスでは, 重曹の投与によるアシドーシスの是正とカリウムの補給が行われる。原発性胆汁性胆管炎に対しては, ウルソデオキシコール酸の投与が第1選択である。悪性リンパ腫を合併した場合には, 速やかに化学療法の適応となる。他膠原病を合併した場合には, その治療を優先する。
 
5.予後
一般に慢性の経過を取るが, 予後は良好である。乾燥症のために患者のQOLは必ずしも良好とはいえなかったが, 新薬(塩酸セビメリン, 塩酸ピロカルピンなど)の登場でQOLが改善してきている。生命予後を左右するのは, 活動性の高い腺外症状や合併した他の膠原病による。

<指定難病診断基準>
シェーグレン症候群(SjS)改訂診断基準(厚生労働省研究班,1999 年)

1.生検病理組織検査で次のいずれかの陽性所見を認めること
 A)口唇腺組織でリンパ球浸潤が 1/4m ㎡当たり 1focus 以上
 B)涙腺組織でリンパ球浸潤が 1/4m ㎡当たり 1focus 以上
2.口腔検査で次のいずれかの陽性所見を認めること
 A)唾液腺造影で stage I(直径 1mm 以下の小点状陰影)以上の異常所見
 B)唾液分泌量低下(ガムテスト 10 分間で 10mL 以下,またはサクソンテスト 2 分間 2g 以下)があり,かつ唾液 腺シンチグラフィーにて機能低下の所見
3.眼科検査で次のいずれかの陽性所見を認めること
 A)Schirmer 試験で 5mm/5min 以下で,かつローズベンガルテスト(van Bijsterveld スコア)で陽性
 B)Schirmer 試験で 5mm/5min 以下で,かつ蛍光色素(フルオレセイン)試験で陽性
4.血清検査で次のいずれかの陽性所見を認めること
 A)抗 SS-A 抗体陽性
 B)抗 SS-B 抗体陽性

診断のカテゴリー
以上 1,2,3,4 のいずれか 2 項目が陽性であればシェーグレン症候群と診断する。


(Note)
Sjogren syndrome is an autoimmune disease that mainly affects the exocrine glands. It is clinically characterized by keratoconjunctivitis sicca and xerostomia (Goransson et al., 2006).

See 200400 for association of Sjogren syndrome with achalasia in sisters.

Clinical Features
Lichtenfeld et al. (1976) noted familial occurrence. This probably represents the same sort of familial occurrence as is seen with systemic lupus erythematosus (SLE; 152700) and other autoimmune disorders. Moutsopoulos et al. (1979) used the term primary or secondary sicca syndrome depending, respectively, on whether or not the disorder was associated with another autoimmune disease. They found a strong association with HLA-Dw3 and HLA-Dw4.

Expression of HLA-DR antigen (see 142860) and intracellular adhesion molecule-1 (ICAM1; 147840) in human conjunctival epithelium is upregulated in patients with dry eyes associated with Sjogren syndrome. Tsubota et al. (1999) reported that this upregulation in Sjogren syndrome patients may be controlled by interferon-gamma (IFNG; 147570) through the activation of transcription factor NFKB (nuclear factor kappa-B; see 164011).

Sade de Paiva et al. (2003) found that patients with keratitis sicca had irregular corneal surfaces when examined with computerized videokeratoscopy (CVK). The CVK regularity indices had both high sensitivity and specificity and had the potential to be used as objective diagnostic indices for dry eye, as well as a means to evaluate the severity of the disease.

In a study of 16 Italian patients with Vogt-Koyanagi-Harada syndrome (an autoimmune-mediated meningoencephalitis with panuveitis) and 16 controls with diffuse non-VKH uveitis, Pivetti Pezzi et al. (2004) found that the incidence of keratoconjunctivitis sicca was higher in the patients with VKH syndrome than in the controls. Two patients satisfied the criteria for Sjogren syndrome and 2 others had scintigraphy indicative of salivary gland involvement. The authors concluded that an association between these 2 autoimmune disorders was suggested by the low incidence of VKH syndrome in Italy and might be related to HLA DR4.

Goransson et al. (2006) detected clinically significant peripheral neuropathy in 17 (27%) of 62 patients with primary Sjogren syndrome. Nerve conduction studies were abnormal in 34 (55%) patients; 19 (31%) had motor neuropathy, 8 (13%) had sensory neuropathy, and 7 (11%) had sensorimotor neuropathy. The predominant neuropathic process was demyelinating.

Mathews et al. (2015) reported the findings in a consecutive case series of 163 patients (149 women and 14 men) with primary Sjogren syndrome evaluated between 2007 and 2013. On initial presentation, men were a decade older (61 vs 50 years) and were less likely than women to have a prior diagnosis of the disorder. The majority of men (92%) reported dry eye upon presentation, although less chronic compared to women (5.9 vs 10.8 years). Men were more likely to present with serious ocular complications, including corneal melting/perforation, than women (43% vs 11%) and to have more extraglandular systemic complications such as vasculitis and interstitial nephritis (64% vs 40%). Men were also more likely to be negative for anti-SSA/Ro, anti-SSB/La, and antinuclear antibodies than women (36% vs 11%). Mathews et al. (2015) suggested that physicians should have a lower threshold to test for Sjogren syndrome in men.

Biochemical Features
Pisella et al. (2000) reported that a significant increase of HLA-DR and ICAM1 expression by epithelial cells was consistently found in patients with keratoconjunctivitis sicca (Sjogren syndrome) compared with expression in normal eyes. These 2 markers were well correlated with each other and correlated inversely with tear break-up time and tear production as measured by the Schirmer test. The percentage of conjunctival goblet cells was significantly decreased in dry eye patients with a significant negative correlation with both HLA-DR and ICAM1 markers.

Clinical Management
Kunert et al. (2002) found that treatment of dry eyes due to Sjogren syndrome with cyclosporine A ophthalmic emulsion resulted in an increase in goblet cell numbers. The authors concluded that reducing ocular surface inflammation may have had a beneficial effect on the proliferative activity of the epithelium.

Pathogenesis
Zoukhri and Kublin (2001) studied acetylcholine release and protein secretion from nerves of a mouse model of Sjogren syndrome. They concluded that activation of nerves of lacrimal and salivary glands infiltrated with lymphocytes does not increase acetylcholine release, which thus results in impaired secretion from these glands.

Tsubota et al. (2001) examined the distribution of aquaporin-5 (AQP5; 600442) in lacrimal gland biopsy specimens. Healthy controls and patients with either Mikulicz disease or non-Sjogren syndrome dry eye had the expected apical distribution of AQP5 in lacrimal acinar cells. Patients with Sjogren syndrome, however, had diffuse cytoplasmic staining for AQP5, with almost no labeling at the apical membrane. Tsubota et al. (2001) concluded that there is a selective defect in lacrimal gland AQP5 trafficking in Sjogren syndrome that might contribute to decreased lacrimation and dry eye in these patients.

Molecular Genetics
Gottenberg et al. (2003) compared 149 patients fulfilling the American-European Consensus Group criteria for Sjogren syndrome to 222 controls and confirmed the association of Sjogren syndrome with HLA alleles DRB1*03 (see HLA-DRB1; 142857) and DQB1*02 (see HLA-DQB1; 604305). They found, however, that the association was restricted to patients with anti-SSA (see 109092 and 600063) and/or anti-SSB (see 109090) antibodies. The absence of a difference in disease severity between patients with anti-SSA and those with anti-SSA and anti-SSB antibodies, together with a high frequency of HLA-DRB1*03 in the latter group, suggested to the authors that HLA alleles predispose to autoantibody secretion but are not associated with clinical outcome.

Kamitaki et al. (2020) noted that SLE and Sjogren syndrome affect 9 times more women than men, whereas schizophrenia (181500) affects men with greater frequency and severity than women. Kamitaki et al. (2020) showed that variation in the C4A (120810) and C4B (120820) genes, which are located in the major histocompatibility complex (MHC) locus with the HLA genes, generated 7-fold variation in risk for SLE and 16-fold variation in risk for Sjogren syndrome among individuals with common C4 genotypes, with C4A offering stronger protection than C4B in both illnesses. C4 alleles that increased risk for schizophrenia greatly reduced risk for SLE and Sjogren syndrome. In all 3 illnesses, C4 alleles acted more strongly in men than in women, with common combinations of C4A and C4B generating 14-fold variation in risk for SLE, 31-fold variation in risk for Sjogren syndrome, and 1.7-fold variation in schizophrenia risk among men versus 6-fold, 15-fold, and 1.26-fold variation in risk among women, respectively. Protein levels of both C4 and its effector C3 (120700) were higher in cerebrospinal fluid and plasma in men compared with women among adults between 20 and 50 years of age, corresponding to the ages of differential disease vulnerability. Kamitaki et al. (2020) concluded that sex differences in complement protein levels may explain the more potent effects of C4 alleles in men, the greater risk in women of SLE and Sjogren syndrome, and the greater vulnerability in men to schizophrenia.

Animal Model
The nonobese diabetic (NOD) mouse, in which loss of salivary secretory function develops spontaneously, is not only the best model for spontaneous type 1 diabetes (222100), but also for Sjogren syndrome. ICA69 (147625) is expressed in salivary and lacrimal glands. In NOD mice, Winer et al. (2002) found that disruption of the Ica69 gene prevented lacrimal gland disease and greatly reduced salivary gland disease. These animals developed type 1 diabetes with slight delay but at much the same incidence as wildtype animals, assigning a facultative rather than obligate role to ICA69 in the development of diabetes.

Li et al. (2004) observed that Id3 (600277) -/- mice had difficulty maintaining fully opened eyelids beginning at 6 months and progressing with age. Histologic and electron microscopic analysis of mutant mice revealed lymphocytic infiltration in the lachrymal and salivary glands in the absence of infection, and the CD4 (186940) and CD8 (see 186910) T cells and B cells in the infiltrates expressed both Ifng and Il4 (147780). Id3 -/- mice showed reduced tear and saliva secretion, suggesting a disease similar to Sjogren syndrome. ELISA analysis detected both anti-SSA and anti-SSB autoantibodies in Id3 -/- mice after 1 year of age. Bone marrow transplant experiments showed that the phenotype was mediated by hemopoietic cells, and adoptive transfer analysis attributed a dominant role to Id3 -/- T lymphocytes. Elimination of T cells and neonatal thymectomy demonstrated that the tear and saliva secretion defect required sustained production of thymic T cells. Li et al. (2004) concluded that ID3-mediated T-cell development is connected to autoimmune disease, and they proposed that the Id3 -/- mouse is a model for primary Sjogren syndrome.

Oak et al. (2006) crossed mice with a floxed Pik3r1 (171833) allele and a null Pik3r2 (603157) allele with Lck (153390)-Cre transgenic mice to generate a strain in which class IA Pi3k expression and function were essentially abrogated in T cells beginning at the double-negative stage. Histopathologic analysis of these mice showed development of organ-specific autoimmunity resembling Sjogren syndrome. By 3 to 8 months of age, mutant mice developed corneal opacity and eye lesions due to irritation and constant scratching. Mutant mice showed marked lymphocytic infiltration of lacrimal glands and serum antinuclear and anti-Ssa antibodies, but no kidney pathology. Cd4-positive T cells, which were the predominant infiltrating cells in lacrimal glands of mutant mice, exhibited aberrant differentiation in vitro. Oak et al. (2006) concluded that impaired class IA PI3K signaling in T cells can lead to organ-specific autoimmunity, and they proposed that class IA Pi3k-deficient mice manifest the cardinal features of human primary Sjogren syndrome.

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2007/09/17
2012/06/07
2015/12/03 ノート/文献追加
2020/10/31 ノート/文献追加