疾患詳細

疾患詳細





%252350
Moyamoya disease 1 (MYMY1)
(Moyamoya disease; MYMY)
(Spontaneous occlusion of the circle of Willis)

もやもや病1
(もやもや病)
(Willis 輪の自然閉塞)
指定難病22 もやもや病
小児慢性特定疾病 神29 もやもや病

遺伝子座:MYMY: 3p26-p24.2
遺伝形式:常染色体劣性

(症状)
【X線】炎症性動脈症
 両側性頭蓋内内頸動脈閉塞
 基底核領域の毛細管拡張性血管

<指定難病22 もやもや病>
1.概要
 もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)は, 日本人に多発する原因不明の進行性脳血管閉塞症であり, 脳血管撮影検査で両側の内頸動脈終末部に狭窄ないしは閉塞とその周囲に異常血管網を認める。
 家族性の発症を10~20%に認め, 男女比は1:2.5で有病率は最近の検討では10万人に対して3~10.5人とされる。発症年齢は二峰性分布を示し5~10歳を中心とする高い山と30~40歳を中心とする低い山を認める。
 
2.原因
 2011年に, RNF213遺伝子がもやもや病の感受性遺伝子であることが確認された。同遺伝子多型p.R4810Kは, 日本人患者の80~90%が保因しているが, 日本人健常者の1~2%も同様に保因していることがわかっている。つまり大部分の多型保因者はもやもや病を発症しておらず, 同遺伝子だけでなく, 炎症などの何らかの二次的要因も発症に強く関与する多因子疾患と考えられる。また, p.R4810Kは動脈硬化性頭蓋内動脈狭窄症にも一定数認められ, 頭蓋内閉塞性変化を来す共通した素因であることが示唆されている。
 
3.症状
 無症状(偶然発見)のものから一過性ないしは固定性の神経症状を呈するものまで症状は軽重・多岐にわたる。小児例では脳虚血症状が大半を占め, また成人例には頭蓋内出血を来す例が30~40%に観察される。脳虚血型(TIA型, 脳梗塞型), 脳出血型, てんかん, 無症候型などに大きく分類される。
 
(1)小児例は大脳の虚血による神経症状を初発とするものが多く, 意識障害, 脱力発作(四肢麻痺, 片麻痺, 単麻痺), 感覚異常, 不随意運動, けいれん, 頭痛などが生じる。虚血発作は過呼吸(啼泣など)で誘発され, 反復発作的に出現し, 時には病側の左右が交代することもある。症状は, その後継続して生じる場合と, 停止する場合がある。脳梗塞の部位に応じた神経脱落症状を呈するが, 特に広範梗塞例, 後大脳動脈閉塞を伴う例では, 運動麻痺, 言語障害に加えて知能低下, 視野障害(皮質盲を含む。)などが見られる。
(2)成人例は, 頭蓋内出血が(多くは脳室内出血, その他くも膜下出血, 脳内出血)40~50代を中心として観察される。脳虚血発作の形で発症する場合, 小児例と同様な高度な脳循環不全を呈するものもあるが, 症状が限局し脳循環不全の軽微な例も観察される。死亡例の約半数が出血例である。
(3)虚血型, 出血型が大部分を占めるが, 最近は無症候で発見されるもやもや病が増加している(3~16%)。
(4)7%程度に頭痛型もやもや病があり, 特に小児例では朝方に嘔気を伴う強い頭痛を呈し血行再建術後に軽快することが多いため, 何らかの脳循環不全との関連が示唆される。
 
4.治療法
 脳虚血, 出血の急性期は血圧コントロールや脳圧亢進対策などの内科的治療を行う。脳虚血発作に対しては外科的血行再建術が有効とされ慢性期に行うことが多い。外科的治療は浅側頭動脈-中大脳動脈吻合術を中心とする直接血行再建術と側頭筋接着術を主に行う間接血行再建術, 及び両者を併用した複合血行再建術がある。頭蓋内出血例における直接血行再建術又はそれを含む複合血行再建術は脳出血再発予防効果があることが最近の研究により明らかになった。
 
5.予後
 小児例では, 乳児期発症例の機能予後は悪く精神機能障害, 知能低下を来す。脳梗塞の部位により失語, 全盲などに至る場合もある。一方, 一過性脳虚血発作で発症した例において適切な外科的治療がなされた症例の社会的予後は良好である。
 成人例は頭蓋内出血による脳卒中で突然発症する例が半数近くを占め, 死亡例の約半数が出血例である。
 無症候型においても, 年間10%未満の頻度で脳卒中リスクが存在すると考えられる。
<指定難病診断基準>
1.診断上、脳血管造影などの画像診断は必須であり、少なくとも次の所見がある。
(1)頭蓋内内頸動脈終末部を中心とした領域に狭窄又は閉塞がみられる。
(2)もやもや血管(異常血管網)が動脈相においてみられる。

2.もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)は原因不明の疾患であり、下記に伴う類似の脳血管病変は除外する。
(1)動脈硬化が原因と考えられる内頸動脈閉塞性病変
(2)自己免疫疾患
(3)髄膜炎
(4)脳腫瘍
(5)ダウン症候群
(6)フォンレックリングハウゼン病
(7)頭部外傷
(8)頭部放射線照射の既往
(9)その他

【画像診断法】
 1.もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)の確定診断に脳血管造影は必須である。特に、片側性病変や動脈硬化を合併する病変の場合には脳血管造影を行うことが必須である。

 2.ただし、MRIでは1.5テスラ(T)以上((3.0Tでは更に有用))の静磁場強度の機種を用いたTOF(Time of Flight)法により、以下の所見を見た場合には、Definite(確定診断)としてよい。
 (1) MRAで頭蓋内内頸動脈終末部に狭窄又は閉塞がみられる。
 (2) MRAで大脳基底核部に異常血管網がみられる。
 注:MRI上、大脳基底核部に少なくとも一側で2つ以上の明らかなflow voidを認める場合、もやもや血管(異常血管網)と判定してよい。

表:MRI・MRA (magnetic resonance imaging・angiography)による画像診断のための指針
(1)磁気共鳴画像(MRI)と磁気共鳴血管画像(MRA)により、通常の脳血管撮影における診断基準に照らして、下記の全ての項目を満たしうる場合は、通常の脳血管撮影は省いてもよい。
 ①頭蓋内内頸動脈終末部、前及び中大脳動脈近位部に狭窄又は閉塞がみられる。
 ②大脳基底核部に異常血管網がみられる。
 ③ ①と②の所見が両側性にある。
(2)撮像法及び判定
 ①磁場強度は1.0T以上の機種を用いることが望ましい。
 ②MRA撮像法は特に規定しない。
 ③磁場強度・撮像法・造影剤の使用の有無などの情報をもやもや病臨床調査個人票に記入すること。
 ④MRI上、両側大脳基底核部に少なくとも一側で2つ以上の明らかな flow voidを認める場合、異常血管網と判定してよい。
 ⑤撮像条件により病変の過大・過小評価が起こり疑陽性病変が得られる可能性があるので、確診例のみを提出すること。
(3)成人例では他の疾患に伴う血管病変と紛らわしいことが多いので、MRI・MRAのみでの診断は小児例を対象とすることが望ましい。
(4)MRI・MRAのみで診断した場合は、キーフィルムを審査のため提出すること。

注釈
現在、もやもや病の診断は脳血管の形態学的変化に基づいて行われている。片側病変の場合、特に成人例では、動脈硬化性病変等との鑑別を目的に診断基準では脳血管造影を要するとした。一方、もやもや病の家族内発症が多い患者に診断基準に合致しない脳血管変化を有する症例をしばしば経験する。今後、画像、血液検体等からなる各種バイオマーカーにより発症要因に基づいた客観的分類ができる可能性はある。これらの点を考慮し、臨床個人調査票には診断として「1.両側型 2.片側型 3.疑われるが診断基準に該当しない例」の3項目を設けた。

参照
もやもや血管に関して(Fig.1)
脳血管造影検査を行うと、a:脳底部の穿通枝が拡張した血管群から形成されるbasal moyamoya、b:眼動脈から篩骨動脈を経由して前大脳動脈の皮質枝と吻合するethmoidal moyamoya、c:中硬膜動脈から脳表の皮質枝と吻合するvault moyamoyaの所見がもやもや病患者に見られることがある。典型的なもやもや病には、内頸動脈終末部を中心とした閉塞性変化とこれらの特徴的な側副路の発達が観察される。

もやもや病閉塞性変化の病期分類に関して(Fig.2)
脳底部主幹動脈の閉塞性変化の程度により病期を区分する代表的なものに鈴木分類が挙げられる。脳循環は側副路により代償されるため、形態学的に進行したものが臨床的に重症とは必ずしも言えない。現在、診断は形態的特徴により行われているため、初期変化の時点で発見されたものに関しては他疾患による動脈閉塞との鑑別が必要となる。
脳血管撮影上の所見を鈴木分類に従って記載すると以下のようになる。
第1期:Carotid fork狭小期。内頸動脈終末部の狭窄
第2期:もやもや初発期。内頸動脈終末部の狭窄にもやもや血管が見られ始め、中大脳動脈の皮質動脈が拡張して見える(aに相当)。
第3期:もやもや増勢期。もやもや血管が増勢し前大脳動脈、中大脳動脈群が脱落し始める(bに相当)。
第4期:もやもや細微期。もやもや血管は退縮し、前大脳動脈、中大脳動脈群がほとんど見えなくなる。後大脳動脈が脱落し始める(cに相当)。
第5期:もやもや縮小期。内頸動脈系主幹動脈がほとんど消失(dに相当)
第6期:もやもや消失期。外頸動脈および椎骨動脈系よりのみ血流保全(dに相当)

<小児慢性特定疾病 神29 もやもや病>
疾患概念
もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)は日本人に多発する原因不明の進行性脳血管閉塞症であり, 両側の内頸動脈終 末部に狭窄ないしは閉塞とその周囲に異常血管網を認める。発症年齢は二峰性分布を示し, 5歳を中心とする高い山と30~40歳を中心とする低い山を認める。小児期には脳血管閉塞(脳虚血)の症状が多く, 成人期には脳出血による症状が多い。
疫学
日本人およびアジア系民族に多い。2004年度全国調査の結果, 一次調査で本症推定患者数は7492人(95%信頼区間 6056~8928人)と推定された。二次調査では1269人のデータが得られ, 男女比は1:2で女性に多く, 年齢分布は10~20歳代と50歳にピークがあった。家族性の発生は12.1%に認められた。成人例, 家族歴を有する例では無症候の例が増加している。
病因
多因子遺伝の関連が示唆されているが, 原因不明の脳血管疾患である。
症状
無症状(偶然発見)のものから, 頭痛を呈するのみ, あるいは一過性ないしは固定性の神経症状を呈するものまで症状は無症状から重篤なものまでさまざまである。脳虚血の発生部位によって神経症状が異なるためその症状は多岐にわたり, 脳梗塞に陥ればり, その部位の障害による神経症状が固定し, 改善しにくい。脳虚血型(TIA型, TIA頻発型, 脳梗塞型), 脳出血型, てんかん・不随意運動型, 頭痛型, 無症候型などに分類される。小児例では頭痛や脳虚血症状が大半を占め, また成人例には頭蓋内出血を来たす例が多い。
小児例の初発症状は, 頭痛や大脳虚血(内頸動脈の灌流領域)による神経症状が多く, 意識障害, 脱力発作(四肢麻痺, 片麻痺, 単麻痺), 四肢の不随意運動, 感覚異常, 失語症, けいれん, などが生じる。脳幹や小脳など椎骨・脳底動脈の灌流領域で初発症状を出すことはまれである。このような神経症状は過呼吸(啼泣, 激しい運動, 熱い食べ物を吹いて冷ます行為, ハーモニカや鍵盤ハーモニカを含めた吹奏楽器の演奏, ストローでジュースを飲む行為, 大きな声で歌う行為など)で誘発され, そのような行為を中止すれば改善するが, 反復発作的に出現する。時には病側の左右が交代することもある。過呼吸によって誘発されるのがこの疾患には非常に特徴的である。神経症状はその後継続して生じる場合と, 停止する場合がある。悪化する症例では多発性の脳梗塞が大脳に発生し, 精神機能障害, 知能低下, 失語, 全盲などにいたる場合があるが, 成人期の発症例のように出血を来たすことは少ない。
乳幼児の発症例は多くはないが, 啼泣によって容易に脳梗塞に陥りやすく, 診断までに多発性の脳梗塞を起こして, 麻痺や知能障害を来す例が多く, 年長児の発症例よりも機能予後が悪い。15歳以上の年齢になると, 成人例のように頭蓋内出血による脳卒中発作(多くは脳室内出血, その他くも膜下出血, 脳内出血)で突然発症する例がみられる。出血部位に応じて意識障害, 運動麻痺, 言語障害, 精神症状などを呈する。出血により死亡する例がある。
7%程度に頭痛型モヤモヤ病があり, 朝方に嘔気, 嘔吐を伴う強い頭痛を呈し, 正午ごろから軽快することが多い。上記の神経症状を伴うこともある。脳虚血によって発生していることが示唆されている。早朝に発生した頭痛は睡眠によって改善する傾向があり, 学童では午前中は頭痛があって学校にいけないが, 午後からは症状が全く消失し学校へ行くなどの症状の変化がある。
小児, 成人を通じて, 最近は無症候で発見されるモヤモヤ病が増加している。(3~16%)。無症候型においても脳卒中リスクは存在し, 年間2~3%と考えられる。
診断
過呼吸の動作で一過性の麻痺などの神経症状を呈すれば, この疾患を疑う。また, 頭痛が早朝に発生し, 嘔気, 嘔吐, 神経症状を呈し, 午後には改善するような場合もこの疾患を疑う。
診断基準(診断の手引き参照)にしたがって診断する。従来脳血管撮影を行って診断してきたが, 最近では条件を合わせてMRAを行えば診断できる。しかし, MRIのみでは血管病変の検索が不十分となり診断は困難な場合が多い。単純CTでは, 脳梗塞の診断は可能であるが, もやもや病の診断はできない。上記にあげた基礎疾患の有無, 家族歴の有無を確認する。
診断方法
A. 脳血管撮影による診断基準
1)頭蓋内内頸動脈終末部, 前及び中大脳動脈近位部に狭窄又は閉塞がみられる。
2)その付近に異常血管網が動脈相においてみられる。
3)これらの所見が両側性にある。
B. MRIとMRAによる診断基準
1. 撮像条件
 1)磁場強度は 1.0tesla 以上の機種を用いることが望ましい。
 2)MRA 撮像法は特に規定しない。
 3)磁場強度・撮像法・造影剤の使用の有無などの情報を医療意見書に記入する。
 4)MRI 上, 両側大脳基底核部に少なくとも一側で 2 つ以上の明らかな flow voidを認める場合, 異常血管網と判定してよい。
 5)撮像条件により病変の過大・過小評価が起こり疑陽性病変が得られる可能性があるので, 確診例のみを提出すること。
 6)MRI・MRA のみで診断した場合は, キーフィルムを審査のため提出すること。

2. 診断基準は次のすべての項目を満たす
 1)頭蓋内内頸動脈終末部,前及び中大脳動脈近位部に狭窄又は閉塞がみられる。
 2)大脳基底核部に異常血管網がみられる。
3)1) と 2) の所見が両側性にある。
C. もやもや病は原因不明の疾患であり, 下記の特別な基礎疾患に伴う類似の脳血管病変は除外する。
1)動脈硬化
2)自己免疫疾患
3)髄膜炎
4)脳腫瘍
5)ダウン症候群
6)レックリングハウゼン病(神経線維腫症I型)
7)頭部外傷
8)頭部放射線照射
9)その他
D. 診断の参考となる病理学的所見
1)内頸動脈終末部を中心とする動脈の内膜肥厚と, それによる内腔狭窄ないし閉塞が通常両側性に認められる。ときに肥厚内膜内に脂質沈着を伴うこともある。
2)前・中大脳動脈, 後大脳動脈などウィリス動脈輪を構成する諸動脈に, しばしば内膜の線維性肥厚, 内弾性板の屈曲, 中膜の菲薄化を伴う種々の程度の狭窄ないし閉塞が認められる。
3)ウィリス動脈輪を中心として多数の小血管(穿通枝及び吻合枝)がみられる。
4)しばしば軟膜内に小血管の網状集合がみられる。

[診断の判定]
A. ~ D. に述べられている事項を参考として, 下記のごとく分類する。なお脳血管撮影を行わず剖検を行ったものについては, D. を参考として別途に検討する。
○確実例
A. あるいは B. のすべての条件及び C. を満たすもの。
小児では, 一側に A. の 1), 2) あるいは B. の 2.診断基準 の1), 2) を満たし, 他側の内頸動脈終末部付近にも狭窄の所見が明らかにあるものを含む。
当該事業における対象基準
神経A
運動障害, 知的障害, 意識障害, 自閉傾向, 行動障害(自傷行為又は多動), けいれん発作, 皮膚所見(疾病に特徴的で, 治療を要するものをいう。), 呼吸異常, 体温調節異常, 温痛覚低下, 骨折又は脱臼のうち一つ以上の症状が続く場合
治療
小児例では, 脳虚血発作に対しては外科治療が第一選択とされる。間接的もしくは直接的な方法で行われ, 両側性の病変が多いので, 両側に血行再建が必要となることが多い。何らかの理由で外科治療が選択できない場合, 抗血小板薬としてアスピリンによる薬物治療が行われるが, 脳出血を助長する可能性がある。脳虚血, 出血の急性期は血圧コントロールや脳圧亢進対策などの内科的治療を行い, 通常は急性期を過ぎてから血行再建の適応を検討する。脳虚血急性期の組織プラスミノゲンアクチベーター(t-PA)による血栓溶解療法の適応はない。一方, 頭痛は治療抵抗性である。
予後
脳梗塞による神経症状の重症度が予後に関連する。乳幼児期では高次脳機能の評価が困難なため, 成長とともに神経症状が明確になることがある。内頸動脈系の主幹動脈の狭窄が進行し一過性の脳虚血を呈していても, 血行再建により脳梗塞が発生しなければ機能予後は比較的良好である。小児期発症の例が成人期の長期の予後は明確になっていないが, 女性の例が成人して妊娠, 出産を経験する例が増加している。一方, 頻度は少ないが, 小児期に発症し成人期に達した例が意識障害を呈するような大きな出血を来せば生命予後を左右する状態となりやすい。家族性の発生例では表現促進現象(clinical anticipation, 親よりも子の方が発病年齢の若年化, 重症化を呈する)がみられることがある。

(ノート)
●もやもやは基底核領域の毛細血管拡張を伴う両側性頭蓋内頸動脈閉塞の大脳アンギオ像に与えられた名前である
(もやもやは日本語で空中にただようたばこの煙のようなかすんだものをいう)
 突然発症の偏頭痛とてんかん性けいれんが小児期の主な発症パターンであれうが, 成人ではくも膜下出血がより多く生じる (summary by Suzuki, 1986).

Genetic Heterogeneity of Moyamoya Disease

The MYMY1 locus maps to chromosome 3p. See also susceptibility to moyamoya disease-2 (MYMY2; 607151), caused by variation in the RNF213 gene (613768) on chromosome 17q25; MYMY3 (608796), which maps to chromosome 8q23; MYMY5 (614042), caused by mutation in the ACTA2 gene (102620) on chromosome 10q23; and MYMY6 with achalasia (615750), caused by mutation in the GUCY1A3 gene (139396) on chromosome 4q32.

Loci for the disorder have been mapped to chromosome 3p (MYMY1) and chromosome 8q23 (MYMY3; 608796).

See also MYMY4 (300845), an X-linked recessive syndromic disorder characterized by moyamoya disease, short stature, hypergonadotropic hypogonadism, and facial dysmorphism.

Clinical Features
Juvenile patients with moyamoya disease initially present with transient motor disturbances resulting from transient brain ischemia, whereas adults present with intracranial hemorrhage. The symptoms in juvenile patients are due to the narrowing or occlusion of the circle of Willis, and those in adults are due to a collapse of collateral circulation, which gradually develops as a result of the occlusion of the carotid fork at a younger age. Approximately 10% of cases are familial, with approximately 76% occurring in sibs and 24% in a parent and offspring. Because of noninvasive diagnostic methods, the identification of familial cases has increased through the finding of asymptomatic family members (Suzuki, 1986).

●Soriani ら(1993) は, 2歳で神経学的症状を発症した小児期もやもや病の1例を報告した
 小児の発病中に母方祖母ももやもや病を生じた
 抗血小板凝集剤とカルシウム拮抗剤がその後の血管障害の防止に有効にみえた

●Kikuchi ら(1995) は, 同胞3例 (6歳女児と4歳の双生児男児) でもやもや病を報告した
 他の家族の情報は提供されなかった

Dobson et al. (2002) conducted a retrospective study to determine whether the presence of moyamoya collaterals influenced the risk of recurrence of cerebrovascular events in patients with sickle cell disease (603903) placed on chronic transfusions after a stroke. They studied 43 patients with homozygous sickle cell anemia and 1 with HbSO (Arab) (141900.0245) who had suffered strokes before age 18 years. They found that up to 41% of patients with sickle cell disease experienced recurrent cerebrovascular events, stroke or transient ischemic attack, despite chronic transfusions and that the risk of recurrence was significantly higher for those who had moyamoya collaterals. Nagel (2002) commented that the same gene (or a related gene) found in the Japanese familial form of moyamoya disease is involved in a 'multigenic origin of the phenotype' in this complication of a monogenic disorder.

Inheritance
●Meschino and Hughes (1989) は, 一卵性双生児男児と彼らの兄弟の1人でもやもや病を記載した
 両親はオンタリオの社会的に隔離された Mennonite 共同体からで血縁があった
 Amish と Mennonites は共通の遺伝的背景をもつので, 類似の環境状況との関連を調べる価値がある

Other Features
Erickson et al. (1980) described 2 sisters with neurofibromatosis (NF1; 162200) and intracranial arterial occlusive disease leading to the moyamoya pattern of collateral circulation. Four other members of their sibship of 8, and members of 2 previous generations, including the mother, had neurofibromatosis.

●Echenne ら(1995) は, 伊藤白斑 (146150)の9歳女児でアンギオで証明されたもやもや病を記載した
 この連関はまだ認知されていない凝固を障害する生物学的欠損の可能性があると憶測した
 彼らはまたもやもや病とVon Recklinghausen 病 (162200), 結節性硬化症 (191100), encephalotrigeminal angiomatosis, および色素失調症 (308300)との2つの以前の連関を報告した

Yamauchi et al. (2000) stated that more than 50 cases of the association of NF1 and moyamoya disease had been described, including the cases reported Woody et al. (1992) and Barrall and Summers (1996).

Mapping
●Ikeda ら(1999) は, 16家系の研究で家族性もやもや病遺伝子の座位を決めるためと, 遺伝形式を推測するため全ゲノム検索を行った
 3p26-p24.2のマーカーと疾患の連鎖が発見された
 最大 nonparametric lod score = 3.46 がマーカー D3S3050 とで得られた

Heterogeneity
●Aoyagi ら(1995) は, 32例の関連のない日本人もやもや病の調査でヒト白血球抗原 B51 の有意な連関を発見した
 HLA-B51 が Kawasaki 病と本態性小児期脳出血を伴うBehcet 病 (109650)のサブグループの免疫学的マーカーと信じられている

Inoue et al. (2000) analyzed 15 microsatellite markers on chromosome 6 in 20 Japanese sib pairs with moyamoya disease. All patients showed linkage to marker D6S441 on chromosome 6q25. A haplotype region encompassing this marker was shared by 16 families.

Population Genetics
The disorder occurs more frequently in females (male-to-female ratio of 2:3) and is prevalent among patients less than 10 years of age (Suzuki, 1986). Sakurai et al. (2004)stated that the peak age of onset is 10 to 14 years, with a smaller peak of onset age in the 40s.

A high incidence of moyamoya disease is found in Asia, predominantly in Japan (Ikezaki et al., 1997). No single region of Japan has an unusually high incidence (Goto and Yonekawa, 1992).

Yamauchi et al. (2000) stated that Moyamoya disease is the 'most critical cause of childhood stroke in the Japanese population.'

History
Gadoth and Hirsch (1980) observed moyamoya disease in an Amish child who also had pyruvate kinase deficiency (266200). Although PK-deficient red cells show 'spiky' erythrocytes and these may have been a factor in leading to a 'secondary' form of moyamoya, the disorders may have been unrelated.

(文献)
(1) Kitahara T et al. Familial occurrence of moya-moya disease: report of three Japanese families. J Neurol Neurosurg Psychiat 42: 208-214, 1979
(2) Erickson, R. P.; Woolliscroft, J.; Allen, R. J. : Familial occurrence of intracranial arterial occlusive disease (moyamoya) in neurofibromatosis. Clin. Genet. 18: 191-196, 1980
(3) Gadoth N, Hirsch M. Primary and acquired forms of moyamoya syndrome: a review and three case reports. Israel J Med Sci 16: 370-377, 1980
(4) Ellison PH et al. Moya-moya disease associated with renal artery stenosis. Arch Neurol 38: 467, 1981
(5) Suzuki, J. (ed.) : Moyamoya Disease. Berlin; New York: Springer-Verlag , 1986
(6) Meschino WS, Hughes HE: Moyamoya disease: an autosomal recessive condition?. Am J Hum Genet 45 (suppl.): A54, 1989
(7) Goto, Y.; Yonekawa, Y. : Worldwide distribution of moyamoya disease. Neurol. Med. Chir. 32: 883-886, 1992
(8) Woody, R. C.; Perrot, L. J.; Beck, S. A. : Neurofibromatosis cerebral vasculopathy in an infant: clinical, neuroradiographic, and neuropathologic studies. Pediat. Path. 12: 613-619, 1992
(9) Soriani S et al. Moyamoya disease in childhood: a familial case report. Childs Nerv Syst 9: 215-219, 1993
(10) Aoyagi M et al. Human leukocyte antigen in patients with moyamoya disease. Stroke 26: 415-417, 1995
(11) Echenne BP et al. Ito hypomelanosis and moyamoya disease. Pediat Neurol 13: 169-171, 1995
(12) Kikuchi M et al. Moyamoya disease in three siblings: follow-up study with magnetic resonance angiography (MRA). Neuropediatrics 26: 33-36, 1995
(13) Barrall, J. L.; Summers, C. G. : Ocular ischemic syndrome in a child with moyamoya disease and neurofibromatosis. Surv. Ophthal. 40: 500-504, 1996
(14) Ikezaki K et al. A clinical comparison of definite moyamoya disease between South Korea and Japan. Stroke 28: 2513-2517, 1997
(15) Ikeda H et al. Mapping of familial moyamoya disease gene to chromosome 3p24.2-p26. Am. J. Hum. Genet. 64: in-press, 1999
(16) Inoue, T. K.; Ikezaki, K.; Sasazuki, T.; Matsushima, T.; Fukui, M. : Linkage analysis of moyamoya disease on chromosome 6. J. Child Neurol. 15: 179-182, 2000
(17) Yamauchi, T.; Tada, M.; Houkin, K.; Tanaka, T.; Nakamura, Y.; Kuroda, S.; Abe, H.; Inoue, T.; Ikezaki, K.; Matsushima, T.; Fukui, M. : Linkage of familial moyamoya disease (spontaneous occlusion of the circle of Willis) to chromosome 17q25. Stroke 31: 930-935, 2000
(18) Dobson SR et al. Moyamoya syndrome in childhood sickle cell disease: a predictive factor for recurrent cerebrovascular events. Blood 99: 3144-3150, 2002
(19) Nagel RL: Moyamoya and stroke in sickle cell anemia: bad news and good news. Blood 99: 3081 only, 2002
(20) Sakurai, K., Horiuchi, Y., Ikeda, H., Ikezaki, K., Yoshimoto, T., Fukui, M., Arinami, T. A novel susceptibility locus for moyamoya disease on chromosome 8q23. J. Hum. Genet. 49: 278-281, 2004

2010/10/14
2011/07/04
2016/10/15 異質性追加
2017/06/22 ノート改訂