疾患詳細

疾患詳細





%109650
Behcet syndrome
(Behcet disease; BD)

ベーチェット症候群
<小児慢性特定疾病 膠6 ベーチェット(Behçet)病>
指定難病56 ベーチェット病

遺伝子座:不明
遺伝形式:家系例が報告されているがおそらくメンデル遺伝ではない

(症状)
(GARD)
<80%-99%>
 Arthritis (関節炎) [HP:0001369] [15115]
 Fatigue (疲労) [HP:0012378] [01410]
 Fever (発熱) [HP:0001945] [01413]
 Meningitis (髄膜炎) [HP:0001287] [01423]
 Migraine (偏頭痛) [HP:0002076] [014141]
 Myalgia (筋痛) [HP:0003326] [01420]
 Nausea and vomiting (悪心嘔吐) [HP:0002017] [01425]
 Oral ulcer (口腔潰瘍) [HP:0000155] [0806]
 Orchitis (精巣炎) [HP:0100796] [14014]
 Papule (丘疹) [HP:0200034] [18007]
 Photophobia (羞明) [HP:0000613] [06008]
 Recurrent aphthous stomatitis (反復性アフタ性口内炎) [HP:0011107] [0806]
 Subcutaneous nodule (皮下結節] [HP:0001482] [18027]
 Vasculitis (血管炎)  [HP:0002633] [1125]
<30%-79%>
 Abdominal pain (腹痛) [HP:0002027] [01420]
 Abnormal blistering of the skin (皮膚水泡異常) [HP:0008066] [18007]
 Acne (ニキビ) [HP:0001061] [18000]
 Arthralgia (関節痛) [HP:0002829] [15115]
 Confusion (昏迷) [HP:0001289] [0151]
 Gait disturbance (歩行障害) [HP:0001288] [028]
 Gastrointestinal hemorrhage (胃腸出血) [HP:0002239] [2207]
 Hemiparesis (片不全麻痺) [HP:0001269] [026131]
 Immunologic hypersensitivity (免疫学的過敏) [HP:0100326]
 Venous thrombosis (静脈血栓症) [HP:0004936] [2225]
<5%-29%>
 Abnormal myocardium morphology (心筋形態異常) [HP:0001637]
 Abnormal pyramidal sign (錐体路サイン異常) [HP:0007256] [02140][01405][0213][0241][0242][02613]
 Anorexia (食思不振) [HP:0002039] [01401]
 Aortic regurgitation (大動脈弁逆流) [HP:0001659] [1120]
 Arterial thrombosis (動脈血栓) [HP:0004420] [2225]
 Ataxia (運動失調) [HP:0001251] [028]
 Avascular necrosis (無血管性壊死) [HP:0010885] [16115]
 Blindness (盲) [HP:0000618] [06011]
 Cataract (白内障) [HP:0000518] [0640]
 Cerebral ischemia (大脳虚血) [HP:0002637] [1126]
 Cranial nerve paralysis (脳神経麻痺) [HP:0006824] [02603]
 Developmental regression (発達退行) [HP:0002376] [0125]
 Encephalitis (脳炎) [HP:0002383] [0203]
 Endocarditis (心内膜炎) [HP:0100584] [1122]
 Gangrene (壊疽) [HP:0100758] [18035]
 Glomerulopathy (糸球体症) [HP:0100820] [0196]
 Hemoptysis (喀血) [HP:0002105] [2207]
 Hyperreflexia (反射亢進) [HP:0001347] [0241]
 Increased intracranial pressure (頭蓋内圧増加) [HP:0002516] [03010]
 Irritability (被刺激性) [HP:0000737] [01418]
 Keratoconjunctivitis sicca (乾燥性角結膜炎) [HP:0001097] [06814]
 Lymphadenopathy (リンパ節腫大) [HP:0002716] [2228]
 Malabsorption (吸収障害) [HP:0002024] [18045]
 Memory impairment (記憶障害) [HP:0002354] [0123]
 Mitral regurgitation (僧帽弁弁逆流) [HP:0001653] [1120]
 Myocardial infarction (心筋梗塞) [HP:0001658] [1124]
 Myositis (筋炎) [HP:0100614] [01423]
 Pancreatitis (膵炎) [HP:0001733] [122]
 Paresthesia (異常感覚) [HP:0003401] [02510]
 Pericarditis (心外膜炎) [HP:0001701] [1122]
 Pleural effusion (強膜滲出液) [HP:0002202] [014230]
 Pleuritis (胸膜炎) [HP:0002102]
 Pulmonary embolism (肺塞栓) [HP:0002204] [2225]
 Pulmonary infiltrates (肺浸潤) [HP:0002113] [2350]
 Renal insufficiency (腎不全) [HP:0000083] [0196]
 Retinopathy (網膜症) [HP:0000488] [0652]
 Retrobulbar optic neuritis (球後視神経炎) [HP:0100654] [06522]
 Seizures (けいれん) [HP:0001250] [01405]
 Splenomegaly (脾腫) [HP:0001744] [01817]
 Vertigo (眩暈] [HP:0002321] [01427]
 Weight loss (体重喪失) [HP:0001824] [01411]

 Autosomal recessive inheritance (常染色体劣性遺伝) [HP:0000007]
 Chorioretinitis (脈絡膜網膜炎) [HP:0012424] [0651]
 Decreased level of D-mannose in urine (尿中 D-mannose 減少) [HP:0410060]
 Epididymitis (精巣上体炎) [HP:0000031]
 Erythema (紅斑) [HP:0010783] [18008]
 Erythema nodosum (結節性紅斑) [HP:0012219] [18008]
 Genital ulcers (性器潰瘍) [HP:0003249]
 Hypopyon (前房蓄膿) [HP:0031615]
 Iridocyclitis (虹彩毛様体炎) [HP:0001094] [061]
 Iritis (虹彩炎) [HP:0001101] [061]
 Patchy alopecia (部分禿頭) [HP:0002232] [17100]
 Raynaud phenomenon (レーノー現象) [HP:0030880] [2203]
 Superficial thrombophlebitis (表在性血栓性静脈炎) [HP:0002638] [2225]

(UR-DBMS)
【神経】(急性型) 脳幹症候群, 髄膜脳脊髄炎症候群
(慢性進行型) 小脳症状
 認知症
 有機的錯乱状態
 精神病になりやすい
【眼】 網膜ぶどう膜炎(網脈絡膜炎)
 前房蓄膿 (hypopyon)
 虹彩炎
 虹彩毛様体炎
 結膜充血, 眼痛, 視力低下, 視野障害
 虹彩後癒着
 水晶体上色素沈着
 網脈絡膜萎縮
 視神経萎縮
 併発白内障
 続発緑内障
 眼球癆
【口】口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍
【血管】動脈瘤や静脈血栓
【消化器】回盲部潰瘍
【性器】外性器潰瘍 (有痛性の境界鮮明なアフタ性潰瘍)
 副精巣炎
【四肢】関節炎
【皮膚】結節性紅斑様発疹
 表在性血栓性静脈炎
 顔面, 頸部, 背部などにみられる毛嚢炎様皮疹
 痤瘡様皮疹
 化膿性皮膚病変
 被刺激性
 Raynaud 現象
【毛髪】円形脱毛症
【検査】針反応 (無菌の針を皮膚に刺すとそこに発赤が生じときに膿がたまってくる)
 赤沈値の亢進, 血清CRP の陽性化, 末梢血白血球数の増加, 補体価の上昇
 HLA-B51陽性(約60%), A26陽性(約30%)
<小児慢性特定疾病 膠6 ベーチェット(Behçet)病>
診断方法
診断方法
A. 診断上 重要な症状
1. 主症状
1. 口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍
2. 皮膚症状
a. 結節性紅斑様皮疹
b. 皮下の血栓性静脈炎
c. 毛嚢炎様,痤(ざ)瘡様皮疹
参考所見:皮膚の被刺激性亢進
3. 眼症状
a. 虹彩毛様体炎
b. 網膜ぶどう膜炎(網脈絡膜炎)
c. 以下の所見があれば、a. b. に準じる
a. b. を経過したと思われる虹彩後癒着、水晶体上色素沈着、網脈絡膜萎縮、視神経萎縮、併発白内障、続発緑内障、眼球癆
4. 外陰部潰瘍
2. 副症状
1. 変形や硬直を伴わない関節炎
2. 副睾丸炎
3. 回盲部潰瘍で代表される消化器病変
4. 血管病変
5. 中等度以上の中枢神経病変
B. 診断上 参考となる検査所見
1. 針反応(Pathergy)
20 ~ 22 G の太めの針を用い,前腕の 3 ヶ所を同じ針で 45 度の角度で 3 ~ 5 mm の深さに刺す。24 ~ 48 時間後に確認し,発赤径 2 mm 以上を陽性と判定する。
2. 炎症反応(赤沈値の亢進,血清CRPの陽性化,末梢血白血球数の増加,補体価の上昇)
3. HLA-B51(B5) あるいは HLA-A26 の陽性
4. IgD 高値(10 mg/dL 以上)
5. 病理所見
C. 鑑別疾患
急性薬物中毒、多型滲出性紅斑、慢性再発性アフタ症、化膿性毛嚢炎、尋常性?(ざ)瘡、結節性紅斑、サルコイドーシス、若年性特発性関節炎、全身性エリテマトーデス、全身性強皮症、クローン病、潰瘍性大腸炎、高安病、多発性硬化症、結核
D. 診断判定基準
1. Definitive
1. 経過中に 3 主症状以上、あるいは 2 主症状と 2 副症状が出現したもの
2. 経過中に定型的眼症状とその他の 1 主症状、あるいは定型的眼症状と 2 副症状が出現したもの
2. Probable
1. ひとつ以上の主症状が出現するが definitive の条件を満たさないもの
2. 定型的な副症状が反復あるいは増悪するもの
3. 特殊病変
a. 腸管(型)ベーチェット病
腹痛、潜血反応の有無を確認する。
b. 血管(型)ベーチェット病
大動脈、小動脈、大小静脈障害の別を確認する。
c. 神経(型)ベーチェット病
頭痛、麻痺、脳脊髄症型、精神症状などの有無を確認する。
E. 診断判定基準を使用する際の注意事項
1. 病歴を確認し、経過中に出現した症状をすべて加算して診断する。
2. 主症状・副症状とも、非典型例は取り上げない。
3. 検査所見は、診断の参考となるが必須ではない。
4. 鑑別疾患をすべて除外できる症例に限り診断する。
5. probable は、小児膠原病の診療に精通した医師によって明らかに小児期ベーチェット病が原因であると判断され、かつ治療(外用薬などの局所療法のみの場合は除く)を継続的に受けているものを診断する。
6. 特殊病変は、 definitive の所見が揃わなくても強い腸管症状・血管症状・神経症状を示し、明らかに小児期ベーチェット病が原因と判断されたものを診断する。
認定基準
上記の D. 診断判定基準 のいずれかに該当し、E. 診断判定基準を使用する際の注意事項の要件を満たしている場合を、小児慢性特定疾患の対象とする。
小児では成人発症例と比較して、主症状の項目の出現頻度が低い可能性が示唆されている。
従って小児慢性特定疾病の認定対象は、成人の病型診断基準における「疑い」を含め小児ベーチェット病と診断し、かつ継続的に治療を行っている症例を対象とする。
註:日本小児リウマチ学会 ベーチェット病ワーキンググループによる全国調査の結果、厚生労働省ベーチェット病診断基準に当てはめた場合、完全型 2%、不全型 48%、特殊病変 10%、疑い 40% の症例において、継続的な治療が必要であることが判明した。
成人例で特定疾患の認定対象になる症例(完全型・不全型・特殊病変に分類される)と認定対象にならない症例(疑いに分類される)の臨床像に違いがあるかを検討した結果、認定対象群と継続的治療を受けている認定非対象群の予後の間に違いは存在しないことがわかった。また、認定対照群と非認定対照群で継続されている治療についても相違が認められなかった。
以上の結果より、小児においては継続的な治療を必要とする「疑い」の症例についても、小児慢性特定疾病の対象とするべきであると結論した。
当該事業における対象基準
治療で非ステロイド系抗炎症薬、ステロイド薬、免疫調整薬、免疫抑制薬、抗凝固療法、γグロブリン製剤、強心利尿薬、理学作業療法、生物学的製剤又は血漿交換療法のうち一つ以上を用いている場合

概念・定義
 ベーチェット病は、皮膚粘膜症状(反復する口内炎、皮膚症状、外陰部潰瘍)および眼症状(ぶどう膜炎)を特徴とし、炎症の増悪と寛解を反復する慢性疾患である。小児ベーチェット病は成人例と比較して、消化器症状の出現頻度が高い(約50%)一方で、皮膚症状(約60%)・外陰部潰瘍(約50%)・眼症状(約20%)の出現頻度が少ないという特徴がある。世界中の専門家の意見が一致した疾患の定義は存在せず、国際基準(Criteria of the International Study Group for diagnosis BD)をはじめとする成人のベーチェット病を対象に作成された複数の診断基準が小児ベーチェット病でも使用される。本邦では、厚生労働省 特定疾患ベーチェット病 診断基準が用いられることが多い。
疫学
 ベーチェット病は、日本を含む中近東から東アジアにかけてのシルクロードに沿った地域で罹患頻度が高い。好発年齢は20~40歳で思春期前の発症は少ないとされる。日本小児リウマチ学会による調査でも、成人例の報告と同様に男女差は認められなかった。
病因
 ベーチェット病の病因は不明である。遺伝的素因、誘因としての感染症、免疫系および炎症反応制御の異常などの複数の要因が関与していると考えられる。
特定のHLA (human leukocyte antigen) は、小児ベーチェット病の直接的な原因ではないものの、日本人の一般人口の保有率と比較して高頻度であり、遺伝的素因のひとつと考えられる。日本小児リウマチ学会の調査では、HLA-B51は約40%(一般 9%)、HLA-A26 は約20%(一般 12%)であった。
 単純ヘルペスウイルス感染症などの感染症、扁桃炎、歯科治療、手術などが誘因として挙げられる。
好中球機能の異常亢進、炎症性サイトカインの産生能亢進、病理組織での血管周囲へのリンパ球浸潤などが報告されているが、抗核抗体をはじめとする自己抗体は認められない。
臨床症状
小児ベーチェット病で認められる臨床症状の多くは非特異的で、他の原因でも出現しうるものである。診断の数年前より口腔潰瘍を認め、その後他の症状が出現して診断に至る症例が多い。
1皮膚粘膜症状
1)口腔粘膜の再発性アフタ症状
 境界鮮明な浅い有痛性潰瘍で、口唇・頬粘膜・舌・口蓋・咽頭・歯肉などの粘膜に出現する。数日間~3週間で瘢痕を残さず治癒することが多い。
2)皮膚症状
 ・結節性紅斑:下肢伸側に好発する。まれに前腕・顔面・臀部にも認められる。
 ・皮下の血栓性静脈炎:下腿に好発する潮紅・圧痛を伴う皮下結節。
 ・毛嚢炎様皮疹,痤瘡様皮疹:毛嚢に一致する小嚢胞・紅色丘疹で、発赤・腫脹を伴う。
3)外陰部潰瘍
 活動性の高い時期に出現する。男児では陰嚢・陰茎・亀頭に、女児では前庭部・大小陰唇に好発し、肛門周囲にも認められる。
2眼症状
1)虹彩毛様体炎
 羞明感、視力低下で気付かれる。前房蓄膿を認めることがある。
2)網膜ぶどう膜炎(網脈絡膜炎)
 眼発作を繰り返すと視力が低下する。若年男性は最も予後不良。
3関節炎
 少~多関節炎(反復性・移動性・非対称性)は、膝・足・手・肘・肩などの比較的大きな関節に認めやすい。1~2週間で軽快し、骨びらんや関節破壊は通常認めない。
4中枢神経症状
1)髄膜脳炎
 頭痛、項部硬直、局所的神経症状、脳脊髄液の細胞増多。
2)脳脊髄炎
 錘体路症状、錐体外路症状、小脳症状、脊髄症状、けいれん。
3)良性脳圧亢進症
 偽脳腫瘍、乳頭浮腫、矢状静脈洞血栓症。
4)器質性精神障害
 精神病・うつ症状・痴呆・記憶障害など。
5消化器症状
1)軽度の症状(下痢・嘔吐・腹痛)
 ほとんどは一過性で自然寛解する。
2)消化管潰瘍
潰瘍は回腸末端部・盲腸に最も多く、上行結腸部・横行結腸にも認められる。腹痛・腸管出血・穿孔を生じうる。
6血管症状
1)動脈血栓症
 肺動脈血栓症は稀であるが、予後不良因子であり注意が必要である。
2)深部静脈血栓症
 血栓症は下肢の静脈と大静脈に多い。肝静脈血栓症により Budd-Chiari 症候群が生じる。
3)動脈瘤
 腹部大動脈・大腿動脈・肺動脈に好発する。肺動脈瘤は稀な合併症だが予後不良因子であり注意が必要である。
7その他
1)発熱
2)精巣上体炎(副睾丸炎)
 陰嚢の疼痛・腫脹がみられ 1~2週で軽快するが再発しやすい。
3)心合併症
 心外膜炎、心内膜炎、心筋梗塞、不整脈など。小児ではまれ。
4)腎合併症
 腎アミロイドーシス、糸球体腎炎、腎動脈瘤、腎動脈狭窄など。
診断
上記
治療
 病変部位を清潔に保つこと、口腔ケア、将来的な禁煙の必要性などの生活指導は、基本的かつ重要である。薬物治療は認められる症状およびその重症度により選択される。
 以下に治療薬の使用例を挙げる。小児ベーチェット病の初期治療や難治例の加療にあたっては、小児リウマチ専門医と連携のうえで行うことをお勧めする。
1皮膚粘膜症状
1)口腔粘膜の再発性アフタ症状
 局所ステロイド、プレドニゾロン内服(短期間の使用にとどめる)、コルヒチン、セファランチン、エイコサペンタエン酸 など
2)皮膚症状
 コルヒチン(結節性紅斑に)
3)外陰部潰瘍
 局所ステロイド、コルヒチン
2眼症状
1)虹彩毛様体炎
 ステロイド点眼、散瞳薬
2)網膜ぶどう膜炎(網脈絡膜炎)
 ステロイドの全身投与・テノン嚢下注射、コルヒチン、シクロスポリン
 インフリキシマブ(腫瘍壊死因子阻害薬)
 3関節炎
 コルヒチン、プレドニゾロン内服(少量かつ短期間の使用にとどめる)、消炎鎮痛薬
4中枢神経症状
 ステロイドの全身投与(ステロイド パルス療法を含む大量療法)
 免疫抑制薬(アザチオプリン,メトトレキサート,シクロホスファミド)
 シクロスポリンは禁忌である
5消化器症状
1)消化管潰瘍・穿孔
 ステロイドの全身投与
 サラゾスルファピリジン,メサラジン,アザチオプリン
 アダリムマブ(腫瘍壊死因子阻害薬)
 外科手術(消化管出血,穿孔時)
6血管症状
 ステロイドの全身投与
 免疫抑制薬(アザチオプリン、シクロホスファミド、シクロスポリン)
 抗凝固療法
予後
 小児ベーチェット病の治療は長期間に及び、増悪と改善を繰り返しながら徐々に疾患活動性が低下する症例が多い。長期の生命予後は比較的良好である一方で、すべての臨床症状が消失する例が多数を占めるわけではない。重要臓器の血管障害を認める例、腸管穿孔を認める例、ぶどう膜炎の再燃を繰り返す例は予後不良であり、治療に苦慮することも多い。

<指定難病>
1.概要
 口腔粘膜のアフタ性潰瘍, 皮膚症状, 眼のぶどう膜炎, 外陰部潰瘍を主症状とし, 急性炎症性発作を繰り返すことを特徴とする。
 
2.原因
 病因はいまだ不明であるが, 本病は特定の内的遺伝要因のもとに何らかの外的環境要因が作用して発症する多因子疾患と考えられている。本病は人種を超えてHLA-B51抗原と顕著に相関することが知られており,
 本病の疾患感受性を規定している遺伝要因の少なくとも一つは, HLA-B51対立遺伝子であると考えられる。

3. 症状
 (1)主症状
ア 口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍
 境界鮮明な浅い有痛性潰瘍で, 口唇粘膜, 頬粘膜, 舌, 更に歯肉などの口腔粘膜に出現する。初発症状のことが多く, 再発を繰り返し, ほぼ必発である。
イ 皮膚症状
 下腿に好発する結節性紅斑, 皮下の血栓性静脈炎, 顔面, 頸部, 背部などにみられる毛嚢炎様皮疹又は痤瘡様皮疹など。
ウ 眼症状
 両眼性に侵されるぶどう膜炎が主体。症状は再発性, 発作性に生じ, 結膜充血, 眼痛, 視力低下, 視野障害などを来す。
エ 外陰部潰瘍
 有痛性の境界鮮明なアフタ性潰瘍で, 男性では陰嚢, 陰茎, 女性では大小陰唇に好発する。
(2)副症状
 関節炎以外の副症状の出現頻度は多くないものの, 特に腸管型, 血管型, 神経型ベーチェット病は生命に脅威をもたらしうる警戒すべきものであり, 特殊病型に分類されている。関節炎, 副睾丸炎, 消化器病変, 血管病変及び中枢神経病変がある。
 消化器病変は典型的には回盲部潰瘍で, 炎症性腸疾患との鑑別がしばしば問題になる。血管病変は動静脈系, 肺血管系に分布し, 動脈瘤や静脈血栓を来す。中枢神経病変は, 髄膜炎, 脳幹脳炎を発症する急性型と, 進行性の小脳症状や認知症などの精神症状をきたす慢性進行型に大別される。

4.治療法
 (1)生活指導
 齲歯予防などの口腔内ケア。疲労, ストレスの回避。
(2)薬物治療
①眼症状:軽度の前眼部発作時は副腎皮質ステロイドと散瞳薬の点眼を用いる。重度の前眼部発作時には点眼治療に加え, 副腎皮質ステロイドの結膜下注射を行う。網膜ぶどう膜炎型には, 水溶性ステロイド又はステロイド懸濁液の後部テノン囊下注射を行う。また, ステロイドの全身投与を行う場合もある。眼発作が頻発する症例では, 通常はコルヒチンの内服から開始し, 効果不十分であればシクロスポリンの内服への変更又はインフリキシマブの点滴静注による治療を行う。副作用などのためシクロスポリンの導入が難しい症例や, 視機能障害が懸念される重症例には, インフリキシマブの早期導入を行う。
②皮膚粘膜症状:口腔内アフタ性潰瘍, 陰部潰瘍には副腎ステロイド局所軟膏, コルヒチンなどの内服。
③関節炎:コルヒチン, 非ステロイド性消炎薬による対症療法。効果がない場合には, 副腎皮質ステロイド投与。
④血管病変:副腎皮質ステロイドや免疫抑制薬を主体とするが, 下半身の静脈血栓症を併発した場合にはワルファリンなどの抗凝固療法を併用する。難治性の場合はインフリキシマブを使用する。
⑤腸管病変:副腎皮質ステロイドとメサラジンなどを使用し, 難治性の場合はアダリムマブやインフリキシマブなどのTNF阻害薬を使用する。腸管穿孔, 出血は手術適応。
⑥中枢神経病変:脳幹脳炎, 髄膜炎などの急性期の炎症は副腎皮質ステロイド治療に反応し, 改善することが多い。一方, 精神症状, 人格変化などを主体とした慢性進行型には, 副腎皮質ステロイドは無効で, メトトレキサートが生命予後を改善するため, メトトレキサート(関節リウマチと同様の用法用量)を速やかに開始する。難治性の場合はインフリキシマブを使用する。

5.予後
 眼症状や特殊病型がない場合は, 一般に予後は悪くない。眼病変は, かつては中途失明に至る主要な疾患の一つであったが, インフリキシマブが使用されるようにより, 大きく改善している。腸管型, 血管型, 神経型に対してもTNF阻害薬が保険適用となり, 今後, これらの難治性病態の治療成績の向上が期待される。

<診断基準>
厚生労働省ベーチェット病診断基準 (2010年小改訂) 完全型, 不全型及び特殊病変を対象とする
1.主要項目
(1) 主症状
 ① 口腔粘膜の再発性アフタ性潰瘍
 ② 皮膚症状
  (a) 結節性紅斑様皮疹
  (b) 皮下の血栓性静脈炎
  (c) 毛嚢炎様皮疹, 痤瘡様皮疹 参考所見:皮膚の被刺激性亢進
 ③眼症状
  (a) 虹彩毛様体炎
  (b) 網膜ぶどう膜炎(網脈絡膜炎)
  (c) 以下の所見があれば(a) (b) に準じる
   (a) (b) を経過したと思われる虹彩後癒着, 水晶体上色素沈着, 網脈絡膜萎縮, 視神経萎縮, 併 発白内障, 続発緑内障, 眼球癆
 ④外陰部潰瘍
(2) 副症状
 ① 変形や硬直を伴わない関節炎
 ② 副睾丸炎
 ③ 回盲部潰瘍で代表される消化器病変
 ④ 血管病変 
 ⑤ 中等度以上の中枢神経病変
(3) 病型診断のカテゴリー
 ① 完全型: 経過中に(1)主症状のうち4項目が出現したもの
 ② 不全型:
  (a) 経過中に(1)主症状のうち3項目, あるいは(1)主症状のうち2項目と(2)副症状のうち2項目が出現し たもの
  (b) 経過中に定型的眼症状とその他の(1)主症状のうち1項目, あるいは(2)副症状のうち2項目が出現し たもの
 ③ 疑い: 主症状の一部が出現するが, 不全型の条件を満たさないもの, 及び定型的な副症状が反復あるいは増悪するもの
 ④ 特殊病変
  (a) 腸管(型)ベーチェット病―内視鏡で病変(部位を含む)を確認する。
  (b) 血管(型)ベーチェット病―動脈瘤, 動脈閉塞, 深部静脈血栓症, 肺塞栓の別を確認する。
  (c) 神経(型)ベーチェット病―髄膜炎, 脳幹脳炎など急激な炎症性病態を呈する急性型と体幹失調, 精神 症状が緩徐に進行する慢性進行型の別を確認する。

2.検査所見
参考となる検査所見 (必須ではない)
(1) 皮膚の針反応の陰・陽性
 20~22G の比較的太い注射針を用いること
(2) 炎症反応
 赤沈値の亢進, 血清CRP の陽性化, 末梢血白血球数の増加, 補体価の上昇
(3) HLA-B51の陽性(約60%), A26(約30%)。
(4) 病理所見
 急性期の結節性紅斑様皮疹では, 中隔性脂肪組織炎で, 浸潤細胞は多核白血球と単核球である。 初期に多核球が多いが, 単核球の浸潤が中心で, いわゆるリンパ球性血管炎の像をとる。 全身的血管炎 の可能性を示唆する壊死性血管炎を伴うこともあるので, その有無をみる。
(5) 神経型の診断においては, 髄液検査における細胞増多, IL-6増加, MRIの画像所見(フレア画像での高 信号域や脳幹の萎縮像)を参考とする。

3.参考事項
(1) 主症状, 副症状とも, 非典型例は取り上げない。
(2) 皮膚症状の(a) (b) (c) はいずれでも多発すれば1項目でもよく, 眼症状も(a) (b) どちらでもよい。
(3) 眼症状について
 虹彩毛様体炎, 網膜ぶどう膜炎を経過したことが確実である虹彩後癒着, 水晶体上色素沈着, 網脈絡 膜萎縮, 視神経萎縮, 併発白内障, 続発緑内障, 眼球癆は主症状として取り上げてよいが, 病変の由来 が不確実であれば参考所見とする。
(4) 副症状について
 副症状には鑑別すべき対象疾患が非常に多いことに留意せねばならない (鑑別診断の項参照) 。 鑑 別診断が不十分な場合は参考所見とする。
(5) 炎症反応の全くないものは, ベーチェット病として疑わしい。また, ベーチェット病では補体価の高値を伴うことが多いが, γグロブリンの著しい増量や, 自己抗体陽性は, むしろ膠原病などを疑う。
(6) 主要鑑別対象疾患
 (a) 粘膜, 皮膚, 眼を侵す疾患
  多型滲出性紅斑, 急性薬物中毒, ライター病
 (b) ベーチェット病の主症状の1つをもつ疾患
  口腔粘膜症状 : 慢性再発性アフタ症, Lipschutz陰部潰瘍
  皮膚症状 : 化膿性毛嚢炎, 尋常性痤瘡, 結節性紅斑, 遊走性血栓性静脈炎, 単発性血栓性静脈炎, スウィート病
  眼症状 :サルコイドーシス, 細菌性および真菌性眼内炎, 急性網膜壊死, サイトメガロウイルス網膜 炎, HTLV-1関連ぶどう膜炎, トキソプラズマ網膜炎, 結核性ぶどう膜炎, 梅毒性ぶどう 膜炎, ヘルペス性虹彩炎, 糖尿病虹彩炎, HLA-B27関連ぶどう膜炎, 仮面症候群
 (c) ベーチェット病の主症状および副症状とまぎらわしい疾患
  口腔粘膜症状:ヘルペス口唇・口内炎(単純ヘルペスウイルス1型感染症)
  外陰部潰瘍 :単純ヘルペスウイルス2 型感染症
  結節性紅斑様皮疹:結節性紅斑, バザン硬結性紅斑, サルコイドーシス, スウィート病
  関節炎症状 :関節リウマチ, 全身性エリテマトーデス, 強皮症などの膠原病, 痛風, 乾癬性関節 症
  消化器症状 :急性虫垂炎, 感染性腸炎, クローン病, 薬剤性腸炎, 腸結核
  副睾丸炎 :結核
  血管系症状 :高安動脈炎, バージャー病, 動脈硬化性動脈瘤
  中枢神経症状:感染症・アレルギー性の髄膜・脳・脊髄炎, 全身性エリテマトーデス, 脳・脊髄の腫瘍, 血管障害, 梅毒, 多発性硬化症, 精神疾患, サルコイドーシス

(Comment) Familial cases reported, but probably not Mendelian.
(Note)
Clinical Features
Goolamali et al. (1976) observed this syndrome of recurrent inflammatory lesions of the mouth, genitalia, and eyes in 5 persons in 4 generations of a family. Viral and autoimmune etiologies had been suggested. In the family reported, 2 brothers suffered from an unusual schizoaffective disorder and their mother, who also had Behcet syndrome, had severe alopecia areata, Raynaud phenomenon, and rheumatoid arthritis. Thus, this may be the familial aggregation recognized with other autoimmune diseases. Chamberlain (1978) found that first-degree relatives of patients with definite Behcet syndrome occasionally suffer from mouth and, less commonly, genital ulcerations, but not from uveitis and other features of severe disease. Spouses showed no abnormality.

Mizuki et al. (1997) noted that Behcet disease is characterized by 4 major symptoms: oral aphthous ulcers, skin lesions, ocular symptoms, and genital ulcerations, and occasionally by inflammation in tissues and organs throughout the body, including the gastrointestinal tract, central nervous system, vascular system, lungs, and kidneys.

Zamir et al. (2003) reported that in addition to oral and genital ulceration, conjunctival ulceration may also be found in patients with Behcet disease. This rare clinical sign, when accompanied by uveitis or orogenital ulcers, might suggest a diagnosis of Behcet disease.

Yoshida et al. (2004) compared clinical findings in Japanese patients with Behcet disease examined in 2 decades (1980s and 1990s) to determine whether there had been a shift toward the appearance of less severe disease. Age of onset, type of inflammation, incidence of secondary glaucoma, and surgical history for glaucoma and cataract did not differ between the 1980s and 1990s. In patients seen in the 1990s, the number of ocular attacks per year and the percentage of patients treated with cyclosporine or cyclophosphamide decreased significantly. The percentage of eyes with good visual acuity (20/30 or better) increased, and the percentage of eyes with poor visual acuity (worse than 20/200) decreased significantly at both the first and the last examinations. There was a trend for less bilateral disease and fewer genital ulcers in the 1990s as well.

Biochemical Features
Serum proinflammatory cytokines upregulate leptin (164160) levels and leptin itself directly induces nitric oxide production from endothelial cells with its specific receptors. Evereklioglu et al. (2002) measured changes of serum leptin concentrations in 35 patients with Behcet syndrome compared with age- and sex-matched healthy volunteers by enzyme-linked immunosorbent assay. They also investigated whether disease activity or the duration of Behcet syndrome correlated with leptin concentration. The mean serum leptin concentrations in patients with Behcet syndrome were significantly higher than in healthy control volunteers. Active Behcet syndrome patients had significantly higher leptin concentrations when compared with patients in inactive periods. In addition, patients with longer disease duration had also significantly higher leptin concentrations than those with shorter disease duration. Evereklioglu et al. (2002) concluded that leptin may have a role in modulating endothelial function and may be involved in mechanisms for vessel endothelium repair, during an exacerbation as well as in chronic disease.

Autoimmune response to retinal antigens is considered to be a cause of uveitis in Behcet disease. Okunuki et al. (2007) used proteomic techniques to compare retinal autoantigens recognized by sera from BD patients with uveitis or healthy donors. Six protein spots showing high reactivity with the serum from the BD patients were detected as candidate retinal autoantigens, and 3 of them were identified by mass spectrometry. Two of them had previously been identified as BD autoantigens, i.e., S-antigen (181031) and alpha-enolase (172130), and the other was selenium-binding protein (SELENBP1; 604188). Because anti-SELENBP1 antibody-positive patients showed more frequent ocular inflammation than the antibody-negative patient group, Okunuki et al. (2007) concluded that autoimmunity against this retinal antigen might contribute to the pathogenesis of uveitis in BD patients.

Inheritance
A positive family history was noted by Forbes and Robson (1960), Fowler et al. (1968), Mason and Barnes (1969), among others. Behcet disease is most frequent in Turkey and Japan. HLA-B5 (see 142830) has been found to predominate in cases. Dundar et al. (1985) reported 7 families with multiple cases. In 1 family, 3 sibs, including twins, were affected. Father and son were affected in another. They found HLA-B5 in the 3 families tested.

Stewart (1986) analyzed 15 families from the U.K. and 9 from Turkey, finding 27 affected persons. There were no affected parents. The author concluded that the data were incompatible with a simple mendelian pattern of inheritance and specifically incompatible with autosomal recessive inheritance. No definite HLA association was found.

Kone-Paut et al. (1999) conducted a retrospective study to analyze data collected from 572 patients with Behcet disease in whom the diagnosis was made with criteria defined by the International Study Group for BD. The age of 'attaining criteria,' i.e., the age at which the patient met the study group criteria, was evaluated for each patient. Recurrence risks were calculated for the pediatric group from information provided by 45 families. Of the 505 patients from whom the age of attaining criteria could be ascertained, 106 showed definitive BD before the age of 16 years and were considered pediatric patients with BD; the other 399 were classified as nonpediatric patients. Thirteen of the 106 pediatric patients (12.3%) and only 9 of the 399 nonpediatric patients (2.2%) had relatives affected by BD. This difference was significant (p less than 0.0001). Moreover, the mean age of attaining criteria in familial cases (17.95 years) was significantly lower than in sporadic cases (27.28 years). The recurrence risk among sibs and parents who had met the International Study Group criteria was 10%.

Molinari et al. (2003) performed segregation analysis of 67 nuclear families with pediatric Behcet disease and 37 with nonpediatric Behcet disease according to the criteria established by the International Study Group for BD. They found data consistent with autosomal recessive inheritance in the families with pediatric Behcet disease (estimated mendelian segregation ratio = 0.248) but not in the nonpediatric families (estimated segregation ratio = 0.08). Molinari et al. (2003) stated that this was the first evidence of genetic heterogeneity in Behcet disease.

Molecular Genetics
Behcet disease is associated with the HLA-B51 (see 142830) molecule, which is relatively frequent, ranging from 45 to 60% in many different ethnic groups including Asian and Eurasian populations from Japan and the Middle East (Ohno et al., 1982). However, it was not certain whether HLA-B51 itself or a closely linked gene is responsible for susceptibility to Behcet disease. Mizuki et al. (1997) presented evidence that the primary association of Behcet disease may be not with HLA-B, but with polymorphism in the MICA gene (600169) located about 40 kb centromeric to the HLA-B gene. They discovered a triplet repeat (GCT/AGC) microsatellite polymorphism in the transmembrane region of the MICA gene. In investigations of 77 Japanese patients with Behcet disease, they found that the microsatellite allele of MICA consisting of 6 repetitions of GCT/AGC was present at significantly higher frequencies in the patient population (Pc = 0.00055) than in a control population. Furthermore, the (GCT/AGC)6 allele was present in all B51-positive patients and in an additional 13 B51-negative patients. These results suggested the possibility of a primary association of Behcet disease with MICA rather than HLA-B.

Mizuki et al. (2000) studied the localization of the pathogenic gene of Behcet disease using microsatellite analysis of 3 different populations: Japanese, Greek, and Italian. In genotypic differentiation between patients and controls, the authors found that only HLA-B51 was significantly associated with BD in all 3 populations. These results suggested that the pathogenic gene of BD is HLA-B51 itself and not other genes located in the vicinity of HLA-B.

Remmers et al. (2010) performed a genomewide association study with 311,459 SNPs in 1,215 individuals with Behcet disease (cases) and 1,278 healthy controls from Turkey. Remmers et al. (2010) confirmed the known association of Behcet disease with HLA-B*51 and identified a second, independent association within the MHC class I region. The authors also identified an association with IL10 (124092) (rs1518111, p = 1.88 x 10(-8)). Using a metaanalysis from an additional 5 cohorts from Turkey, the Middle East, Europe, and Asia, comprising a total of 2,430 cases and 2,660 controls, Remmers et al. (2010) identified associations at IL10 (rs1518111, p = 3.54 x 10(-18), odds ratio = 1.45, 95% confidence interval 1.34-1.58) and the IL23R (607562)-IL12RB2 (601642) locus (rs924080, p = 6.69 x 10(-9), odds ratio = 1.28, 95% confidence interval 1.18-1.39). The disease-associated IL10 variant (the rs1518111 A allele) was associated with diminished mRNA expression and low protein production.

Mizuki et al. (2010) conducted a genomewide association study in a Japanese cohort including 612 individuals with Behcet disease and 740 unaffected individuals (controls). They identified 2 suggestive associations on chromosomes 1p31.3 (IL23R-IL12RB2, rs12119179, p = 2.7 x 10(-8)) and 1q32.1 (IL10,rs1554286, p = 8.0 x 10(-8)). A metaanalysis of these 2 loci with results from additional Turkish and Korean cohorts showed genomewide significant associations (rs1495965 in IL23R-IL12RB2, p = 1.9 x 10(-11), odds ratio = 1.35; rs1800871 in IL10, p = 1.0 x 10(-14), odds ratio = 1.45).

Kirino et al. (2013) performed a genomewide association study of 779,465 SNPs with imputed genotypes in 1,209 Turkish individuals with Behcet disease and 1,278 controls and identified associations at CCR1 (601159), STAT4 (600558), and KLRC4 (602893). Additionally, 2 SNPs in ERAP1 (606832), encoding asp575 to asn (rs10050860) and arg725 to gln (rs17482078) alterations, recessively conferred disease risk. These findings were replicated in 1,468 independent Turkish and/or 1,352 Japanese samples (combined metaanalysis p less than 2 x 10(-9)). Kirino et al. (2013) also found evidence for interaction between HLA-B*51 and ERAP1 (p = 9 x 10(-4)). In an analysis restricted to HLA-B*51-positive individuals, the ERAP1 rs17482078TT genotype had an odds ratio of 3.78 (95% CI = 1.94-7.35), whereas in the HLA-B*51-negative individuals thers17482078TT genotype odds ratio was 1.48 (95% CI = 0.78-2.80).

Hughes et al. (2013) genotyped 8,572 variants in the extended HLA locus and carried out imputation and metaanalysis of 24,834 variants in 2 independent Behcet disease cohorts from 2 ancestry groups. Genotyped SNPs were used to infer classical HLA alleles in the HLA-A, HLA-B, HLA-C, HLA-DQA1, HLA-DQB1, and HLA-DRB1 loci. The data suggest that the robust HLA-B*51 association in Behcet disease is explained by a variant located between the HLA-B and MICA genes (rs116799036; OR = 3.88, p = 9.42 x 10(-50)). Three additional independent genetic associations, within PSORS1C1 (rs12525170; OR = 3.01, p = 3.01 x 10(-26)), upstream of HLA-F-AS1 (rs114854070; OR = 1.95, p = 7.84 x 10(-14)), and with HLA-Cw*1602 (OR = 5.38, p = 6.07 x 10(-18)), were also identified and replicated.

Takeuchi et al. (2017) analyzed 1,900 Turkish Behcet disease cases and 1,779 controls genotyped with SNP microarray. The most significantly associated SNP was rs1050502, a tag SNP for HLA-B*51 (see 142830). In the Turkish discovery set, the authors identified 3 new risk loci, IL1A (147760)-IL1B (147720), IRF8 (601565), and CEBPB (189965)-PTPN1 (176885), with genomewide significance (p less than 5 x 10(-8)) by direct genotyping, and ADO (611392)-EGR2 (129010) by imputation. Takeuchi et al. (2017) replicated the ADO-EGR2, IRF8, and CEBPB-PTPN1 loci by genotyping 969 Iranian cases and 826 controls. Imputed data in 608 Japanese cases and 737 controls further replicated ADO-EGR2 and IRF8, and metaanalysis additionally identified RIPK2 (603455) and LACC1 (613409). The disease-associated allele of rs4402765, the lead marker at IL1A-IL1B, was associated with both decreased IL1-alpha and increased IL1-beta production. ABO nonsecretor genotypes for 2 ancestry-specific FUT2 (182100) SNPs showed strong disease association (p = 5.89 x 10(-15)). Takeuchi et al. (2017) concluded that their findings extended the list of susceptibility genes shared with Crohn disease and leprosy and implicated mucosal factors and the innate immune response to microbial exposure in Behcet disease susceptibility.

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