疾患詳細

疾患詳細



両側性上顎副鼻腔炎, 右側が重症; 右胸心, 気管支拡張(Copyright Oxford Univ Press)

#244400
Ciliary dyskinesia, primary, 1 (CILD1)
(PCD)
(Ciliary dyskinesia, primary, 1, with or without situs inversus)
(Immotile cilia syndrome; ICS)
(Polynesian bronchiectasis)
(Kartagener syndrome, included)
(Dextrocardia, bronchiectasis, and sinusitis, included)
(Siewert syndrome)

繊毛ジスキネジア, 原発性, 1 (CILD1)
(繊毛ジスキネジア, 原発性, 1+/-内臓逆位)
(不動繊毛症候群)
(ポリネシア気管支拡張)
(Kartagener 症候群, 含む)
(右胸心-気管支拡張-副鼻腔炎症候群, 含む)
(Siewert 症候群, 含む)

責任遺伝子:604366 Dynein, axonemal, intermediate chain 1 (DNAI1) <9p21-p13>
遺伝形式:常染色体劣性

(症状)
(GARD)
 <80%-99%>
 Immotile cilia (不動繊毛) [HP:0012263] [111]
 Recurrent respiratory infections (反復性呼吸器感染) [HP:0002205] [014230]
 
 <30%-79%>
 Bronchiectasis (気管支拡張) [HP:0002110] [01605]
 Chronic bronchitis (慢性気管支炎) [HP:0004469] [014230]
 Chronic otitis media (慢性中耳炎) [HP:0000389] [014231]
 Chronic sinusitis (慢性副鼻腔炎) [HP:0011109] [014232]
 Conductive hearing impairment (伝音難聴) [HP:0000405] [0911]
 Cough (咳嗽) [HP:0012735] 
 Delayed speech and language development (言語発達遅滞) [HP:0000750] [01201]
 Impaired nasal mucociliary clearance (鼻粘膜繊毛クリアランス障害) [HP:0031603]
 Pneumonia (肺炎) [HP:0002090] [014230]
 Respiratory distress (呼吸窮迫) [HP:0002098] [01606]
 Rhinitis (鼻炎) [HP:0012384] [01610]
 Situs inversus totalis (全内臓逆位) [HP:0001696] [1204]
 Tachypnea (多呼吸) [HP:0002789] [01612]
 
 <5%-29%>
 Asplenia (無脾) [HP:0001746] [1213]
 Asthma (喘息) [HP:0002099] [01602]
 Atelectasis (無気肺) [HP:0100750] [01605]
 Clubbing of fingers (ばち指) [HP:0100759] [15419]
 Corneal dystrophy (角膜ジストロフィー) [HP:0001131] [0621]
 Ectopic pregnancy (子宮外妊娠) [HP:0031456] [01002]
 Glue ear (滲出性中耳炎) [HP:0040262] [014231]
 Halitosis (口臭) [HP:0100812]
 Headache (頭痛) [HP:0002315] [01414]
 Hydrocephalus (水頭症) [HP:0000238] [03010]
 Infertility (不妊) [HP:0000789] [21502]
 Nasal polyposis (鼻ポリープ症) [HP:0100582] [2323]
 Obstructive lung disease (閉塞性肺疾患) [HP:0006536] [01605]
 Pectus excavatum (漏斗胸) [HP:0000767] [1106]
 Reduced sperm motility (精子運動減少) [HP:0012207]
 Scoliosis (側弯) [HP:0002650] [161502]
 Spontaneous abortion (自然流産) [HP:0005268] [01002]
 Ventriculomegaly (脳室拡大) [HP:0002119] [03010]

(UR-DBMS)
【一般】*慢性汎副鼻腔炎 (乳児期からの濃い鼻汁)
 慢性中耳炎
 鼻炎
 *気管支拡張症 (30%)
 肺炎
 頭痛
【神経】無臭覚
【頭】交通性水頭症
【顔】乳様突起含気不全
 前頭洞欠損
【眼】角膜奇形
【鼻】鼻ポリープ (20%)
【耳】軽度の伝音性難聴
【心】*右胸心
【体幹】部分または完全内臓逆位 (50%)
【消化器】多脾症
【内分泌】不妊
 動かない精子
(女性準不妊→ 卵管障害)
【検査】不動の繊毛まはた精子 (ホモで)
(電顕) 精子と呼吸器上皮線毛でダイニン腕の欠損または異常
【その他】遺伝的異質性
 患者の約50%が内臓逆位をもつ

【一般】慢性咳嗽
 喘息
 喀血
【頭】尖頭 (turricephaly)
【眼】網膜血管奇形
【消化器】胆管閉鎖
 無脾症
 十二指腸閉鎖
【四肢】肺性骨関節症
 (関節リウマチ)
【X線】剣状突起突出
【内分泌】(甲状腺機能亢進)
【検査】IgA 低値
 多核球運動減少

(要約) 原発性繊毛ジスキネジア
(不動繊毛症候群) (原発性繊毛ジスキネジア1: DNAI1-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 2: DNAAF3-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 3: DNAH5-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 4, 原発性繊毛ジスキネジア 5: HYDIN-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 6: NME8-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 7: DNAH11-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 8, 原発性繊毛ジスキネジア 9: DNAI2-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 10: DNAAF2-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 11: RSPH4A-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 12: RSPH9-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 13: DNAAF1-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 14:CCDC39-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 15: CCDC40-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 16: DNAL1-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 17: CCDC103-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 18: HEATR2-関連原発性繊毛ジスキネジア, 原発性繊毛ジスキネジア 19: LRRC6-関連原発性繊毛ジスキネジア
●原発性繊毛ジスキネジア (PCD) は, 位置異常, 異常な精子運動, 異常な繊毛構造と機能 (呼吸路に粘液と細菌を貯留し慢性耳副鼻腔肺疾患を生じる) を伴う
 PCDをもつ満期産新生児の75%以上は数日から数週の酸素投与を必要とする新生児呼吸窮迫をもつ
 早期小児期に明らかとなる慢性機動感染症は, 成人でほぼ一定してみられる気管支拡張症となる
 鼻うっ血と副鼻腔感染症が早期小児期に明らかとなり成人期を通して持続する
 慢性/反復性耳感染は大多数の若年小児に明らかで, 一過性または後に不可逆となる難聴を伴いうる
 完全内蔵逆位 (明らかな生理学的障害なし) はPCDの50%に存在する
 内蔵錯位 (heterotaxy= situs ambiguous) (非対称構造をもつ臓器の左右パターンの異常で有意な奇形を伴いうる) が約6%にみられる
 →無脾症 (両側性右側位, right isomerism) または多脾症 (両側性左側位, left isomerism)
 PCD 男性のほぼ50%は異常精子運動による不妊である
●診断:特徴的臨床表現型+/- (1) 特異的繊毛電顕構造異常 (呼吸器上皮) または (2) 17関連遺伝子の1つの変異 [DNAI1, DNAAF3, DNAH5, HYDIN, NME8, DNAH11, DNAI2, DNAAF2 (C14orf104), RSPH4A, RSPH9, DNAAF1 (LRRC50), CCDC39, CCDC40, DNAL1, CCDC103, HEATR2, LRRC6]
 DNAI1 の2アレル変異:全PCDの2%-9%
 DNAH5 の2アレル変異:15%-21%
●遺伝:常染色体劣性
●臨床診断
・慢性副鼻腔肺疾患
 慢性咳嗽および喀痰産生
 慢性喘鳴および空気トラップ
 閉塞性肺疾患 (肺機能検査)
 PCDでよくみられる病原菌の持続性コロニー
 肺X線:慢性異常
 位置X線:慢性異常
 慢性中耳炎
 新生児呼吸窮迫
 慢性鼻うっ血 (新生児期からの)
・完全内臓逆位または内蔵錯位 [無脾 (両側とも右側または右側 isomerism] または多脾 (両側とも左側または左側 isomerism]
・バチ状指
●特異的繊毛電顕構造異常
 ダイニン腕異常は遺伝子により特異的なことが多い
●繊毛構造が正常の場合の他の検査
・繊毛運動のハイスピードビデオ顕微鏡
・鼻NO産生測定:対照の1/10
・放射性ラベル粒子での粘液繊毛クリアランス解析
・繊毛生検の免疫蛍光染色:繊毛特異抗体による (抗-DNAH5 または抗-DNAI2 抗体)
・精液解析:50%で運動異常
●遺伝子
 DNAI1 / CILD1 2%-9%→外側ダイニン異常
 DNAAF3 / CILD2 不明→外側ダイニン異常
 DNAH5 / CILD3 15%-21%→外側ダイニン異常
 DNAAF1 (LRRC50) / CILD13 4%-5%→外側ダイニン異常, 内側ダイニン異常
 NME8 (TXNDC3) / CILD6 不明→外側ダイニン66%異常
 DNAH11 / CILD7 6%→外側ダイニン正常
 DNAI2 / CILD9 2%→外側ダイニン異常
 DNAAF2 (C14orf104, KTU,PF13) / CILD10 <2%→外側ダイニン異常, 内側ダイニン異常
 RSPH4A / CILD11 不明→中心ペア障害
 RSPH9 / CILD12 不明→外側ダイニン正常, 内側ダイニン正常, 中心ペア障害
 CCDC39 / CILD14 2%-10%→軸糸異常
 CCDC40 / CILD15 1%-8%→軸糸異常
 DNAL1 / CILD16 不明→外側ダイニン異常
 CCDC103 / CILD17 不明→外側ダイニン異常
 LRRC6 / CILD19 3%→外側ダイニン異常
 HYDIN / CILD5 不明→外側ダイニン正常
 HEATR2 / CILD18 不明→外側ダイニン異常
 CILD4. 15q13.1-q15.1
●頻度:1/16,000

(要約)
●繊毛症 (ciliopathy) は, 細胞繊毛または繊毛固着構造, 生毛体または繊毛機能の遺伝性疾患である
 通常, 一次繊毛または中心体に局在するタンパクに関連すると考えられる
 XPNPEP3 などのミトコンドリアに局在するタンパクも関連可能である
 →繊毛タンパク分解をとおして繊毛機能に影響する
●多くの哺乳類真核細胞は一次繊毛をもつ
 一次繊毛は, 化学濃縮, 機械的知覚, 温度知覚で重要な役割をもつ
 繊毛は多数の細胞シグナル伝達系と協調する知覚性細胞アンテナをしてみなすことができる
 →シグナリングと結合し繊毛運動, または, 細胞分裂や分化に関係する
 細胞分化に必須の多数の決定的発生シグナリング系が発見されている
 →基本的には非運動性または一次繊毛で発見される (必ずではない)
 哺乳類の遺伝性疾患に共通してみられるいくつかの特徴は, 繊毛異発生と機能障害が原因である
 多数のタンパクが生毛体や繊毛に局在することが発見されている
 例)嚢胞腎をもつ疾患では, 繊毛関連遺伝子とタンパクが, 多嚢胞腎, ネフロン癆, Senior-Loken 症候群5型, OFD 症候群1型, Bardet-Biedl 症候群で発見されている
●繊毛機能のメカニズム
 運動型繊毛は600以上のタンパクからなるナノマシーンである
 →機械的または化学的センサーとして機能する
  分泌的役割ももつ
  栄養輸送の役割 (網膜の一次繊毛)
 関与するシグナル伝達系には, Hedgehog signaling pathway や Wnt signaling pathway がある
●繊毛症
 Alstrom 症候群 (203800) →ALMS1
 Bardet-Biedl 症候群 (209900) →BBS1, BBS2, ARL6, BBS4, BBS5, MKKS, BBS7, TTC8, BBS9,BBS10, TRIM32, BBS12
 Joubert 症候群 (213300) →NPP5E, TMEM216, AHI1, NPHP1, CEP290, TMEM67,RPGRIP1L, ARL13B, CC2D2A, BRCC3 (脳)
 Meckel-Gruber 症候群 (249000) →MKS1, TMEM67, TMEM216, CEP290, RPGRIP1L, CC2D2A (肝, 心, 骨)
 nephronophthisis (256100)→NPHP1, INVS, NPHP3, NPHP4, IQCB1, CEP290, GLIS2,RPGRIP1L (腎)
 orofaciodigital 症候群 1 (311200) →OFD1
 Senior-Loken 症候群 (266900) →NPHP1, NPHP4, IQCB1, CEP290, SDCCAG8 (眼)
 多嚢胞腎疾患 (ADPKD と ARPKD) (173900) →PKD1, PKD2, PKHD1 (腎)
 原発性繊毛ジスキネジア (244400)→DNAI1, DNAH5, TXNDC3, DNAH11, DNAI2, KTU, RSPH4A,RSPH9, LRRC50
 窒息性胸郭異形成 (Jeune 症候群) (208500)
 Marden-Walker 症候群 (248700)
 内臓逆位/Isomerism (270100)
その他の証明された疾患
 早期胎芽死亡 (数例), 水頭症 (数例), 多嚢胞肝, 網膜変性 (数型)
疑われる疾患
 脳梁欠損, 無脳症, 呼吸異常, 小脳低形成, Dandy-Walker 奇形, diabetes, Ellis-van Creveld 症候群, 脳逸脱, 眼球運動異常, 肝疾患, 脳梁低形成, 筋緊張低下, 不妊, 若年齢ミオクロニー発作 (JME), Kartagener 症候群, Marden-Walker 症候群, "精神遅滞/発達遅滞" または "他の認知障害", 肥満, 多指症, 後頭脳瘤, 呼吸機能障害, "反復性呼吸器感染症", 腎嚢胞疾患, 色素性網膜炎 (数型), 感音難聴, 二分脊椎
●臨床症状
 化学的濃縮異常;典型的には上皮細胞機能障害をとおして
 温度感覚または機械的感覚障害;上皮細胞機能障害をとおしてが多い
 細胞移動障害
 細胞外液位置障害
 パラクリンシグナル伝達異常
●繊毛の役割
 発生
 ホメオスターシス
 生殖

(頻度) 数100例
(オリジナル) Siewert (1904), Kartagener (スイス人医師) (1933-1935)
(血縁) 25%
(罹患率) 1/16,000
(構造) 部分または完全なダイニン側腕欠損 (線毛微小管の位置異常, 放射状スポーク欠損, 過剰な微小管) は, 粘液絨毛輸送障害; 絨毛障害は年齢とともに発達するかも
(参照) 単独内臓逆位の罹患率 1/8000-10000
(責任遺伝子) *604366 Dynein, axonemal, intermediate chain 1 (DNAI1) <9p13.3>
(1) Ciliary dyskinesia, primary, 1 (244400)
.0001 Ciliary dyskinesia, primary, 1 [DNAI1, IVS1DS, 1-BP INS, +3T [dbSNP:rs397515363] (Pennarun et al. 1999)
.0002 Ciliary dyskinesia, primary, 1 [DNAI1, 4-BP INS, CODON 95 [dbSNP:rs606231164] (Pennarun et al. 1999)
.0003 Ciliary dyskinesia, primary, 1 [DNAI1, GLY515SER [dbSNP:rs79833450] (Guichard et al. 2001)
.0004 Ciliary dyskinesia, primary, 1 [DNAI1, 12-BP DEL [dbSNP:rs606231165] (Guichard et al. 2001)

*DNAI1 (Dynein Axonemal Intermediate Chain 1)
 Genome size 63,576 bp, 699 aa, 79283 Da
 Exons: 20, Coding exons: 20, Transcript length: 2,499 bps, Translation length: 699 residues
● dynein intermediate chain family のメンバーである
 DNAI1 タンパクは呼吸系繊毛の dynein complex の一部である
 軸糸の二重微小管をつなぐ内および外腕 dynins は, 軸糸での滑り運動に責任のある力産生タンパクである
 dynein 腕の基部を形成すると考えられる中間および軽鎖は, 接着を仲介し, dynein 活性の調節に参加する
●関係する pathways: Respiratory electron transport; ATP synthesis by chemiosmotic coupling; heat production by uncoupling proteins

(ノート)
●(#)は, 原発性繊毛ジスキネジア 1 (CILD1)は, 9p13の DNAI1 遺伝子 (604366) のヘテロ接合変異が原因なため

●原発性繊毛ジスキネジアは, 遺伝的異質性のある常染色体劣性疾患で, 一次繊毛装置の異なる部分の機能喪失 (特にダイニン腕)による
●Kartagener 症候群は, 原発性繊毛ジスキネジアと内臓逆位の組合せが特徴で, 繊毛ジスキネジア患者のほぼ半数に生じる
 胎芽での正常な結節調律性泉門運動は正常な内臓非対称性に必要なので, 正常な泉門運動の欠如はパターニングの喪失を生じる
 →したがって, ランダムな偶然のみが, 胎芽発生中, 内臓が正常なまたは逆位の左右位置をとるかを決定するようだ
 このことは, 何故同じ家系内であっても, 約50%の患者が内臓逆位をもつかを説明する (Afzelius, 1976; El Zein et al., 2003)

原発性繊毛ジスキネジアの遺伝的異質性
●CILD2 (606763)→ DNAAF3 遺伝子 (614566) 変異 (19q13)
 CILD3 (608644)→ DNAH5 遺伝子 (603335) 変異 (5p15-p14)
 CILD4 (608646) → 15q13
 CILD5 (608647)→ HYDIN 遺伝子 (610812) 変異 (16q22)
 CILD6 (610852)→ TXNDC3 遺伝子 (607421) 変異 (7p14-p13)
 CILD7 (611884)→ DNAH11 遺伝子 (603339) 変異 (7p21)
 CILD8 (612274) → 15q24-q25
 CILD9 (612444)→ DNAI2 遺伝子 (605483) 変異 (17q25)
 CILD10 (612518)→ KTU 遺伝子変異 (14q21.3)
 CILD11 (612649)→ RSPH4A 遺伝子 (612647) 変異 (6q22)
 CILD12 (612650)→ RSPH9 遺伝子 (612648) 変異 (6p21)
 CILD13 (613193)→ LRRC50 遺伝子 (613190) 変異 (16q24.1)
 CILD14 (613807) → CCDC39 遺伝子 (613798) 変異 (3q26.33)
 CILD15 (613808)→ CCDC40 遺伝子 (613799) 変異 (17q25.3)
 CILD16 (614017)→ DNAL1 遺伝子 (610062) 変異 (14q24.3)
 CILD17 (614679)→ CCDC103 遺伝子 (614677) 変異 (17q21)
 CILD18 (614874)→ HEATR2 遺伝子 (614864) 変異 (7p22)
 CILD19 (614935)→ LRRC6 遺伝子 (614930) 変異 (8q24)
 CILD20 (615067)→ CCDC114 遺伝子 (615038) 変異 (19q13)
 CILD21 (615294)→ DRC1 遺伝子 (615288) 変異 (2p23)
 CILD22 (615444)→ ZMYND10 遺伝子 (606070) 変異 (3p21)
 CILD23 (615451)→ ARMC4 遺伝子 (615408) 変異 (10p)
 CILD24 (615481)→RSPH1 遺伝子 (609314) 変異 (21q22)
 CILD25 (615482)→ DYX1C1 遺伝子 (608706) 変異 (15q21)
 CILD26 (615500)→ C21ORF56 遺伝子 (615494) 変異 (21q22)
 CILD27 (615504)→ CCDC65 遺伝子 (611088) 変異 (12q13)
 CILD28 (615505)→ SPAG1 遺伝子 (603395) 変異 (8q22)
 CILD29 (615872)→CCNO 遺伝子 (607752) 変異 (5p15)
 CILD30 (616037)→CCDC151 遺伝子 (615956) 変異 (19p13.2)
 CILD31 (616369)→ CENPF 遺伝子 (600236) 変異 (1q32)
 CILD32 (616481)→ RSPH3 遺伝子 (615876) 変異 (6q25)
 CILD33 (616726)→ GAS8 遺伝子 (605178) 変異 (16q24)
 CILD34 (617091)→ DNAJB13 遺伝子 (610263) (11q13)
 CILD35 (617092)→ TTC25 遺伝子 (617095) 変異 (17q21)
 CILD36 (300991)→ PIH1D3 遺伝子 (300933) 変異 (Xq22)
 CILD37 (617577)→ DNAH1 遺伝子 (603332) 変異 (3p21)
 CILD38 (618063)→ CFAP300 遺伝子 (618058)変異 (11q22.1)
 CILD38 (618063)→ CFAP300 遺伝子 (618058)変異 (11q22.1)
 CILD39 (618254)→ LRRC56 遺伝子 (618227) 変異 <11p15>
 CILD40 (618300)→ DNAH9 遺伝子 (603330) 変異 (17p12)
 CILD41 (618449)→ GAS2L2 遺伝子 (611398) (17q12)
 CILD41 (618449)→ GAS2L2 遺伝子 (611398) (17q12)
 CILD43 (618699)→ FOXJ1 遺伝子 (602291) (17q25)
 CILD44 (618781)→ NEK10 遺伝子 (618726) (3p24)
 CILD45 (618801)→ TTC12 遺伝子 (610732) (11q23)
の変異が原因である

●繊毛異常は, X連鎖型および常染色体型の色素性網膜炎の両方に伴って報告されている
 X連鎖性色素性網膜炎 (RP3; 300389) の基盤である RPGR 遺伝子 (312610)の変異が, 繊毛不動症候群と区別できない反復性呼吸器感染症を伴う数例でみられる (例 312610.0016)

●Afzelius (1979) は, 繊毛とその疾患について広汎なレビューをした
 →微小管転位を伴う CILD (215520), 非常に長い繊毛をもつCILD (242680), および放射状スポーク障害をもつ CILD (242670)

臨床症状
●チューリッヒの内科医である Kartagener と Horlacher が, 右胸心と鼻ポリープを伴う気管支拡張の家族型を記載した (Kartagener and Horlacher, 1936).
●Kartagener and Stucki (1962) は, 文献で334例を発見し, 内臓逆位を伴う気管支拡張の2例を追加した

●Arge (1960) は, 男性で内臓位置異常と不妊を記載した

●Afzelius et al. (1975) と Afzelius (1976)は, 慢性副鼻腔炎, 気管支炎および小児期からの頻回の肺炎, 風邪および耳感染症をもつ3例を報告した
 2例は気管支拡張症をもっていた
 3例全例は全内臓逆位ももっていた
 3例と1例の兄弟1例は, 不動の精子ももっていた
 →精子の尾は真っ直ぐで硬くみえた
 気管気管支クリアランスの研究は, 粘液繊毛輸送を示さず, 1例の気管支粘膜生検は, 繊毛運動を示さなかった
 呼吸器繊毛と精子の電顕は, 少ないまたは欠損したダイニン腕を示した
 ダイニン腕は正常では繊毛フィラメント間の暫定的交叉橋を形成し, 繊毛や精子尾運動をつくる助けとなる
 Afzelius (1976) は, 一義的障害はダイニン腕の産生または機能にあると結論した
 →二次的感染症を伴う不動となる
 彼はさらに, 正常の内臓非対称性は, ある胎芽上皮組織での繊毛運動により決定されると主張した
 →ダイニン腕不足による正常な繊毛運動の欠損は, 最終的なパターニングの欠如となる
  したがって, 偶然のみが胎芽発生中, 内臓が正常または逆位となるかどうかを決定する
 この仮説は, 不動繊毛症候群家系例のほぼ半数が内臓逆位をもつことを説明できる

●Afzelius (1976) は, 患者女性の凖不妊が観察されていると述べた

●Eliasson et al. (1977) は, 先天性繊毛不動をもつ男性6例と女性1例を調べた
 全例が慢性気道感染症をもち, 男性は精子不動をもっていた
 女性と3例の男性は, 内臓逆位をもち, Kartagener 症候群の診断に一致した
 粘液繊毛輸送は全例で有意に遅延していた
 5例の男性では精子尾がダイニン腕を欠いていた
 女性と男性2例からの呼吸器繊毛は, ダイニン腕を欠き, 不規則な方向であった
 この結果は, 繊毛と精子尾の先天異常が慢性呼吸器感染症と男性不妊となるという仮説を支持した
 これらの患者の約半数が Kartagener 症候群をもつ
 Eliasson et al. (1977) は, 関連する遺伝子は正常な内臓位置を調節すると結論した
 →この調節はホモ接合体で欠損するので, 内臓位置はランダムである

●Waite et al. (1978) は, マオリ族とサモア人を報告した
 →気管支拡張があり, 肺粘液繊毛クリアランスは減少または欠損し, 精子不動をもっていた
 電顕は, 精子尾と肺繊毛の両方でダイニン腕の異常を示した
 右胸心をもつものはいなかった
●Waite et al. (1981) は, 20例のポリネシア人の気管支拡張症患者からの繊毛のある気管支または鼻上皮は, 電顕で調べると部分的または完全ダイニン腕喪失を示すことを発見した
 多くの患者は他の繊毛異常をもっていた→繊毛の25%以上が異常であった
 気管支拡張症は分節切除後でさえ進行する傾向があった
 集団調査は, 気管支拡張頻度は600/100,000であることを示した
 →右胸心は9/56,000であった
  X線学的証拠はない

●Guerrant et al. (1978) は, 不動繊毛症患者の患者は, 気管支拡張, 副鼻腔炎および不妊をもちうるが, 右胸心はないかもしれないと述べた

●Neustein ら(1980) は, dynein 腕の全欠損でなく呼吸器繊毛での内部 dynein 腕のみの欠損をもつ1例を報告した
 患者は出生時十二指腸閉鎖を修復された

●Jonsson ら(1982) は, 反復性副鼻腔炎, 気管支炎, 中耳炎, 12歳時に虫垂炎となった左側虫垂を含む内臓逆位wもつ21歳男性と, 4歳の正常な息子を記載した
 鼻および気管支粘膜の電顕は繊毛の異常な方向性とdynein 腕の欠損を示したが, 精子は完全に正常であった

●Schidlow ら(1982) は, 同胞1例が Kartagener 症候群で, もう一人が多脾症候群の1家系を報告した
 これら小児2例の呼吸器繊毛のごく少数 (20%未満)が異常であった
 2例の女性はとこが Kartagener 症候群をもっていた

●Eavey et al. (1986) は, 本格的 Kartagener 症患者患者4例全員と, 内臓逆位と気管支拡張があるが右胸心のない5例中2例で有意に少ない外側ダイニン腕を発見した
 保因者または調べた他の人には変化はなかった
 外側ダイニン腕の数は個人で一致していた

●Samuel (1987) は, 精子正常を除く典型的な Kartagener 症候群の26歳男性を提示した
 患者は慢性副鼻腔肺症状, 内臓逆位, 前頭洞欠損をもっていたが, 精子は正常な運動, 電顕構造, 受精能をもっていた
 気管支上皮の繰り返しブラシ生検は, 角化した扁平上皮のみを示し, 繊毛細胞はなかった
 患者はおそらく一卵性の双生児をもっていたが, 乳児期に呼吸器感染症で死亡した

●Noone ら(1999) は, 原発性繊毛ジスキネジアをもつ一卵性双生児女性1組を報告した
 両者で, 内側 dynein 腕欠損が繊毛電顕解析でみられ, 気管支拡張, 慢性副鼻腔炎, 中耳炎の臨床症状を伴っていた
 1例は通常位で, 1例は全内臓逆であった
 DNA 解析は一卵性双生児を確認した
 この所見は原発性繊毛ジスキネジア患者で生じる内臓逆位はランダムであるが, 本疾患患者の胎児発生での完全なイベントであるという仮説に一致した

その他の特徴
●Holmes et al. (1968)は, Kartagener 症候群の数例で血清 IgA低値を発見した

● Kartagener症候群患者は無嗅覚をもつかもしれない (Goldstein, 1979)

●Afzelius (1979) は, 大脳上衣は繊毛上皮であると指摘した: '調べた患者の2/3はむしろ重度の慢性頭痛をもっていた, そして多くは頭痛に対する医学的アドバイスを探したことがある. 数例は頭痛を最も問題のある症状と見なしていた.'

●Gagnon et al. (1980, 1982) は, 不動精子をもつ不妊男性でprotein-carboxyl メチル化の減少を発見した
 彼らは, protein-carboxyl methylase (EC 2.1.1.24) は細菌と白血球の両方で, 細胞移動調節に関与する酵素であるため調べた
 彼らは, 不動精子をもつ不妊男性9例での低い酵素活性は, 原発性遺伝子異常によらないと考えた
 →これらの患者の赤血球では酵素活性は正常であり, 酵素活性の回復により運動は自然に回復するため
 9例中2例は気管支拡張を, 1例は副鼻腔炎と右胸心および精子尾の Kartagener 症候群の電顕的変化をもっていた

●Knudsen et al. (1983) と Valerius et al. (1983) は, 原発性繊毛ジスキネジアの10例で好中球運動の低下を発見した
 →6例は Kartagener 症候群をもっていた
 彼らは, 繊毛機能障害のように, 白血球機能障害は, 微小管異常によるものであり, これらの患者での呼吸器感染症の増加に貢献すると示唆した

●Kosaki et al. (2004) は, 両親が健康で血縁のある胎児3例が脳室拡大, 内臓錯位またはその両方をもつ1家系を報告した
 男発端者胎児は, 水頭症, 3葉性左肺, 内ダイニン腕欠損と単一中心小体をもつ気管繊毛異常をもっていた
 他の胎児2例は, 脳室拡大を伴う男と, 内臓錯位と水頭症の可能性のある女であった
 →両者は発端者と同じ繊毛異常をもっていた
 表現型正常な両親をもつ両性の胎児患者3例の存在は, 常染色体劣性遺伝を示唆した
 Kosaki et al. (2004) は, 水頭症+/-内臓錯位を伴う原発性繊毛ジスキネジアは, 散発3例 (Greenstone et al., 1984; De Santi et al. (1990); Picco et al., 1993) と3家系 (al-Shroof et al., 2001; Wessels et al., 2003)で記載されていると述べた

遺伝
●Gorham and Merselis (1959) は, 本疾患は不完全浸透を伴う劣性遺伝であると結論した

●Moreno et al. (1965)は, いとの両親の子供5人中2人で Kartagener 症候群を証明した
 別の同胞1例は, 父と同様に気管支拡張をもち, 他の小児2例は慢性的な咳嗽をもっていた
 この所見は, 完全な疾患の常染色体劣性遺伝を示唆した

●Moreno and Murphy (1981) は, 常染色体劣性遺伝と患者家系でのKartagener 症候群の実際の分離比との間には著明な開きがあると述べた
 マウスでの研究は, 内臓逆位は浸透度低下を伴う常染色体劣性形質で遺伝されることを示唆していた
 Moreno and Murphy (1981) は, 内臓逆位の推定常染色体劣性遺伝を再試験した
 →ホモ接合遺伝子型を前提として, 表現型側性は右側より左側のようだと示唆した
 2保因者の子孫での分離比は, 1/4ではなく1/8であろう
 この概念は, 正常な比と側性では単一遺伝子座により調節される成分があることを推測した
 これが障害されると, 回転方向はランダムとなる
 Moreno and Murphy (1981) は, Kartagener 症候群または内臓逆位は常染色体劣性疾患で, 臨床症状の50%のランダム確率をもつと結論した

診断
出生前診断
●Wessels et al. (2003) は, 軽度の胎児大脳脳室拡大が, 原発性繊毛ジスキネジアまたは Kartagener 症候群の出生前エコーマーカーでありうると報告した

臨床管理
●Kartagener 症候群の女性は妊孕性があり, 繊毛の流れは卵子を卵管へふわふら運ぶという概念に反論する
 Kartagener 患者の精子は正常である; もし, 顕微操作され卵子の細胞膜近くへくると, 膜と癒合し卵子を受精させる (Aitken et al., 1983)
 したがって, このような患者では体外受精は可能性がある

● von Zumbusch et al. (1998) は, Kartagener 症候群および不動精子の男性2例で, 妻の卵子への細胞質内精子注入により健康な子供を出産させた

●Miralles et al. (1992) は, 内臓逆位での心肺移植での技術的困難さのいくつかを克服する方法を示した
●Macchiarini et al. (1994) は, 完全内臓逆位と末期肺疾患の患者3例で, 両側気管支吻合を伴う一括二重肺移植を報告した
 1例は術後36か月で閉塞性細気管支炎で死亡した
 残りの2例は生存し, 48か月後調子がよい
 患者は41歳女性, 38歳男性および49歳男性であった

発生機序
● Afzelius (1981) は, 不動繊毛症候群38例 (内臓逆位20例を含む), 特異的電顕変化をもとに5つのタイプの異常を証明した
 ダイニン腕数の減少が最も多い異常であった (14例)
 →2例では, ダイニン腕は完全に欠損していた
  1例では, スポークが異常であり, その結果, 2つの微小管スポークは繊毛で中心位より偏位していた
 2例では, 繊毛の電顕的異常はなかったが, 繊毛は固定した方向性を失っていた
 9例では, 繊毛は正常な電顕構造を示したが, 多くの症例は複合性繊毛を示し, これは非特異的所見と考えられた
 Afzelius (1981) は, 不動繊毛症候群での, 角膜異常, 頭痛, および嗅覚減少は, 原発性異常に帰する可能性があると述べた
 角膜内側は単一繊毛性である
 →各々の細胞は1本の繊毛をもつ
 スウェーデン, フランスおよびカナダの研究は, ダイニン腕欠損が最も多い不動繊毛症候群の原因であることを示す

●Rott (1983) は, 異なる軸糸異常に基づいて原発性繊毛ジスキネジアの7つのタイプをリストした
 最も多い型 (I 型)は症例の74%を占め, 両方のダイニン腕の欠損が特徴である
 常染色体劣性遺伝を支持する患者同胞は, I 型, IV型 (スポーク構造欠損) および V型 (中心構造欠損) でみられている
 Rott (1983) は, 新生優性変異の症例があると示唆した

● Palmblad et al. (1984)はレビューで, 不動繊毛症候群の基盤としてみられた, 軸糸微小管構造の10の異なる電顕的異常をリストした

分子遺伝学
● Pennarun et al. (1999) は, 原発性繊毛ジスキネジアの患者1例で, DNAI1 遺伝子の2つの機能喪失変異を証明した (604366.0001-604366.0002)
 患者は9歳男児で, 両親に血縁はなく, 早期小児期に, 慢性副鼻腔炎, 漿液性中耳炎, 部分的肺葉切除が必要となった重度の分節性無気肺を伴う気管支炎の反復エピソードが特徴の慢性呼吸器症状を伴った
 類似疾患や内臓逆位の家族歴はなかった
 気管粘膜では繊毛運動はみられず, 透過電顕は全ての繊毛で外側ダイニン腕の欠損を示した
 Pennarun et al. (1999)は, DNAI1遺伝子と他の県連のない血縁5家系での類似表現型との連鎖を除外し, 遺伝時座異質性の明瞭な証明をした

●Guichard et al. (2001) は, DNAI1遺伝子の複合ヘテロ接合体をもつ Kartagener 症候群の1例を記載した (604366.0001; 604366.0003)
 発端者の兄は反復性上気道および下気道感染症と, 内臓逆位のない不妊をもっていた
 再度のspermogramsは, 不動の精子鞭毛を証明した
 両兄弟は尿道結石ももっていた
 兄弟の繊毛は, 外側ダイニン腕欠損または短縮を示した
 Kartagener 症候群の2番目の患者は, 完全内臓逆位, 慢性副鼻腔炎, 気管支炎, 反復性中耳炎, 前頭洞無形成をもっていた
 彼女は DNAI1 遺伝子の2つの変異の複合ヘテロ接合体を発見した (604366.0001; 604366.0004)

確認保留の連関
●原発性繊毛異常症と DNAH8 遺伝子のバリエーションとの連関の可能性については 603337.0001 を参照のこと

異質性
●Afzelius (1980,1987) は, 不動繊毛症候群は, リソソーム, ミトコンドリアまたはペルオキシソーム疾患のクラスターの疾患で, 2つの表現型のみがあると示唆した
 →繊毛不動+/-内臓逆位
 内臓逆位を伴うものは Kartagener 症候群として知られ, 症例の約50%を占める
 →全例が繊毛および精子尾の軸糸のダイニン腕かスポークのいずれかの欠損をもつ
  ダイニン腕欠損はおそらく異常なダイニンまたは異常なダイニン結合タンパクを反映する
  いずれの1つの異常が同じ病的結果となりうる
 繊毛は数百の異なるポリペプチドからなるので, 遺伝的異質性には十分な部屋がある

● Jahrsdoerfer et al. (1979) は, 臨床的に典型的な不動繊毛症候群の1例で, 正常に繊毛のある3つの領域からの生検で繊毛を発見しなかった
●Herzon and Murphy (1980) は, 反対に, 典型的 Kartagener 症候群の臨床的特徴をもつ患者1例で, 繊毛機能は異常にもかかわらず繊毛電顕構造に異常を示さなかった
 これらの多様な所見は本疾患の遺伝的異質性を示唆した

●Sturgess et al. (1986) は, 原発性繊毛ジスキネジアの38家系46例 (男20例女26例)を解析した
 内臓逆位は26例に存在した
 呼吸器繊毛の電顕構造は, 外側ダイニン腕 (19例), 内側ダイニン腕 (3例), 内側および外側ダイニン腕の両方 (15例), 放射状スポーク (5例), および微小管位置異常 (4例) の欠乏であった
 分離解析は, 常染色体劣性遺伝に一致した
 多様な構造異常の所見は, いくつかの遺伝的決定因子を示唆した
 父年齢と出生順は新生優性変異の証拠を与えなかった

●Bianchi et al. (1992) は, tubulin が微小管の主要なタンパク成分であり, tubulin beta gene (TUBB; 191130) は 6p に同定されているので, イタリア人2家系 (各々が患者同胞2例をもつ)で HLA との連鎖を調べた
 1家系では男1女1, 1家系では女2の同胞4例は, HLA-DR7;DQw2 ハプロタイプを共有していた
 さらに, ICS とHLAとの連鎖は患者同胞は HLA同一であるが, 2番目の家系での健康な兄弟が HLAが異なることにより示唆された
●Volz et al. (1994) も, TUBB 遺伝子は HLA連鎖型不動繊毛症候群を生じる可能性のある変異部位だと示唆した
●Gasparini et al. (1994) は, 分離解析により, motilin 遺伝子 (MLN; 158270) は HLA連関性ICSの変異部位ではないことを示した

●Narayan et al. (1994)は, 母と男の子供5例 (3人の父の子)全てが原発性繊毛ジスキネジアをもつ1家系を記載した
 どの結婚も血縁関係はなかった
 この所見はX連鎖性または常染色体優性遺伝を示唆した
 母と息子1例での細胞遺伝学および FISH 検査は, 異常を示さなかった
 →各々 hpyと iv 変異をもつ, マウス6番と12番染色体とシンテニー相同性をもつヒト12番および14番染色体について
 患者6例中1例は, 右胸心をもっていた
 全例が副鼻腔肺症状と電顕で繊毛異常をもっていた
 Narayan et al. (1994)は, 常染色体劣性以外の遺伝形式をもつ他の家系報告をレビューした

●Chapelin et al. (1997) は, 繊毛構造の遺伝的複合がこの表現型と特異的遺伝子領域との連鎖を再現できないことを説明するかもしれないと述べた

●Blouin et al. (2000) は, 70例の患者を含む欧州と北米の多発31家系でゲノムワイドの連鎖解析を行った
 サンプルは40%の家系が1つの遺伝子座に連鎖することを検出できるほど大きかったが, 大多数の家系での主遺伝子座は証明できなかった
 これらの結果は, 広汎な遺伝的異質性の存在を示唆した
 著者は, 候補遺伝子座がある12の染色体腕の潜在的領域を指摘した

命名
●Kartagener 症候群は時々 Siewert 症候群として知られる (Siewert, 1904)

●Eliasson et al. (1977)が '不動繊毛症候群' の用語に功績があると認められる (Afzelius, 2004)

●in vitro 研究はいろんなパターンの繊毛運動が Kartagener 症候群と不動繊毛症候群でみられる最も多い異常であることを示している (Rossman et al., 1980; Rutland and Cole, 1980)
 これらの著者は, 'ジスキネジア性繊毛症候群' がこのクラスの疾患に対するより適当な用語であると結論した

歴史
●B. Afzelius の祖父である Arvid Afzelius が Kartagener 症候群で電顕的変化を最初に観察した
 →おそらく今日我々が Lyme 病として知っている疾患を最初に報告した (Garfield, 1989; Afzelius, 1989)

●Kartaqgener 症候群の大多数の家族歴は同胞でみられるが, Torgersen (1947) は常染色体優性遺伝を示唆した

● Knox et al. (1960) と Cook et al. (1962) は Kartagener 症候群家系で血液型とのマッピング研究を行った

●Liechti-Gallati and Kraemer (1995) は, 不動繊毛症候群5例で CFTR 遺伝子変異を除外した
 →別の1例の家系研究で4つのフランクするマーカーの遺伝子内多型との連鎖を発見しなかった

●Kastury et al. (1997) は, Chlamydomonas 内側ダイニン遺伝子, p28 (602135)のヒト相同遺伝子を不動繊毛症候群の候補遺伝子として仮説した
●Witt et al. (1999) は, Kartagener 症候群23家系での連鎖解析で7番染色体との連鎖を除外した

(ノート2)
Kartagener 症候群 (不動繊毛症候群, 原発性繊毛ジスキネジア)
●内臓逆位と気管支拡張症との関係は1904年に Siewert により指摘された
●Kartagener (Kartagener M 1933, Kartagener M, Horlacher A 1935),は, 1933年から1935年の論文シリーズで, 慢性鼻副鼻腔炎 (鼻ポリープ), 慢性過形成性鼻炎および篩骨上顎洞炎を追懐した
●多数の著者はまた前頭洞欠損または低形成に気づいた
●500例以上が記録されている

●本症候群は常染色体劣性遺伝である
(Afzelius BA 1971, Moreno A, Murphy EA 1981, Sturgess JM et al 1986)
●血縁が約25%でみられる
 しかし, 著明な遺伝的異質性がある
(Bonneau D et al 1993, 7a, Greenstone M et al 1988, Narayan D et al 1994)
●側性不一致の一卵性双生児が知られている (Noone PG et al 1999)
●原発性繊毛ジスキネジアは, 19q13.3-qter にマップされる1つ以上の遺伝子をもつ (Meeks M et al 2000)
●内臓逆位の1つの遺伝子は 14q32 に位置する (Narayan D et al 1994)
 これは繊毛ジスキネジアの1つの型の部位かもしれない
  同様に14q32 に座をもつ I 型 Usher 症候群の1つの型をもつ兄弟2例の所見により補強された (Bonneau D et al 1993)
●家族性内臓錯位の1つが Xq26にマップされている (Ferrero GB et al 1997)
●11q 逆位 (Iida A et al 2000) と5p 逆位(Omran H et al 2000)も述べられている

●Narayan et al (1994) は, 母と3人の異なる父をもつ息子5例を記載した
●内臓錯位症候群は常染色体劣性, 常染色体優性またはX連鎖性かもしれない (Alonso S et al 1995)

●人種差はない (Sturgess JM et al 1986)
●不動繊毛 (原発性繊毛ジスキネジア) の頻度は約 1/16,000 集団である (Rott HD 1979, Sturgess JM et al 1986)

●異常繊毛は Kartagener 症候群で観察される異常の原因と考えられる
(Ferguson-Smith MA et al 1990, Rossman CM et al 1980)
 多くの研究が, 粘液繊毛輸送を抑制すると思われるダイニン側腕の部分的または完全欠損を発見した
(Cornillie FJ et al 1984, Walter RJ et al 1983)
 繊毛微小細管位置異常, 放射状スポーク欠損および過剰な微小細管が発見されている
(Canciani M et al 1988, Corbeel L et al 1981, Goldman AS et al 1980, Pysher TJ, Neustein HB 1984, Sturgess JM, Turner JAP 1984, Sturgess JM et al 1979, Sturgess JM et al 1981, Veerman AJP et al 1980)
 繊毛異常は年齢とともに生じるかもしれないと示唆されている (Herzon FS, Murphy S 1980, Popper H et al 1985)
  小児は正常な鼻電顕構造をもつかもしれないため
●動物モデルが発見されている (Edwards DF et al 1989)

呼吸器
●副鼻腔炎は多い所見である
●同じように鼻ポリープが約20%でみられ, 気管支拡張症なしで内臓逆位とともに報告されている
 前頭洞無発生または減少が多い (Nadel HR et al 1985, Overholt EL, Bauman DF 1958)
 しかし, むしろ内臓逆位を伴わない気管支拡張症および副鼻腔炎で多くみられることは, 副鼻腔と他の呼吸器系との関係を示し, 内臓逆位を伴う必要はないことを示す
●早期乳児期では, 鼻汁, 頻回の風邪, および慢性気管支炎が, 反復性気管支炎と同じように観察される
 鼻カタルと無嗅覚がすぐ介在し, 大多数で臭いにおいの痰を生じる慢性咳嗽が続く
 鼻粘膜繊毛は異常である (Turner JAP et al 1985)
●気管支拡張症は年長児と成人の約30%でみられる
 数例では, しかし, 気管支拡張症は上気道の症状に先行するようだ
 まれに, 喘息, 喀血および肺性骨関節症を合併する
●寿命は正常である

●内臓逆位の症例では, 気管支拡張症は15%から25%に存在する (Nadel HR et al 1985)
 これは一般集団頻度よりはるかに高い (0.25%-0.50%) (Kartagener M, Horlacher A 1935)

●気管支拡張症は, 一般的に嚢胞性より管性または静脈瘤性である
 気管支拡張症は, 後天性か, 先天性かについてはまだ合意がなされていない

内臓逆位
●単独現象として, 内臓逆位は約 1/8000 - 10, 000 出生で生じる
(Egbert BM et al 1972, Overholt EL, Bauman DF 1958)
●内臓逆位と気管支拡張症との関係については, 意見の一致はないが, おそらくいくつかの因子が, 内臓逆位をもつ新生児に対して, 生後の肺成長と無気肺を生じやすくするのであろう
●無動繊毛症候群患者の約50%が, 内臓逆位をもつ (Greenstone M et al 1988, Sturgess JM et al 1986)
 繊毛の方向は対照よりランダムである (Eliasson R et al 1977, Rautiainen M et al 1990)
●Rott (1979) は, 早期胎芽の繊毛拍動が, 側性のタイプを決定すると示唆した
 繊毛活動がないと, 側性はランダムに生じる (Eliasson R et al 1977)

●右胸心は, 他の内臓逆位の証拠なしに, 頻回に検出されている (Turner JAP et al 1985)
 修正大血管転位が1度報告されている (Solomon MH et al 1976)
 さらに, Kartagener 症候群と多脾発生野異常をもつ患者が報告されており (Gershoni-Baruch R et al 1989, Schidlow DV et al 1982), 2つの疾患とに共通する機序を示唆する

妊孕
●Kartagener 症候群の大多数の男性は不妊である (Afzelius BA, Eliasson R 1983)
 呼吸器繊毛に類似する精子尾の電顕的構造異常による (Eliasson R et al 1977)
●正常妊孕をもつ男性例が報告されている (Jonsson MS et al 1982)
 正常精子をもつ男性例が報告されている (Samuel I 1987)
●女性患者は, オリジナル的に正常妊孕と考えられた (Afzelius BA et al 1978, Bleau G et al 1978)
 しかし, Afzelius and Eliasson (1983) は, 女性妊孕も障害されている証拠を発見した
 卵管繊毛がダイニン腕の欠乏をもつ (Bleau G et al 1978, Pedersen H 1983)

その他
●鎖骨下動脈異常, 網膜血管奇形, 心および腎奇形, 塔状頭, 剣状突起欠損, 甲状腺ホルモン中毒, 脊椎動静脈奇形 (Hayakawa T et al 1980), Paterson-Brown-Kelly 症候群 (輪状軟骨後ウェブ性嚥下困難, 貧血, 絶遠, 口角炎, 匙状爪) (Todd NW Jr, Yodaiken RE 1975), メサンギウム毛細血管性糸球体腎炎 (Egbert BM et al 1972), 多脾症 (Gershoni-Baruch R et al 1989, Schidlow DV et al 1982) および肝外胆管閉鎖 (Gershoni-Baruch R et al 1989)をもつ症例が報告されている

●合併眼奇形は Segal et al (1963)によりレビューされている
●慢性中耳炎と難聴が数例報告されている (Imbrie DJ 1981)
 Fischer et al (1978) は, 内耳繊毛が異常だと証明した
 Valerius et al (1983) は多核白血球の運動減少に気づいた

鑑別診断
●分厚い固い副鼻腔と気管支分泌物, 鼻ポリープ, 慢性副鼻腔炎, および気管支拡張症は, 膵臓嚢胞性線維でも生じる
 呼吸器上皮の組織像, 気管支栓, 他の症状 (内臓逆位) の欠損が, 明瞭に Kartagener 症候群と膵臓嚢胞性線維を区別する
●電顕的構造異常は, 反復性上気道および下気道感染症の多くの患者でみあれうる (Corbeel L et al 1981)
●家族性気管支拡張症の病因についての, 特に良い考案は Davis et al (1983)である

検査
●診断は, 粘液繊毛クリアランス (Antonelli M et al 1981) または鼻または気管支ブラッシングで得られた検体の繊毛構造の電顕検査 (Moreau MF et al 1985)でつけられる
 タンニン酸染色による走査電顕が, 特にダイニン異常の証明に効果的である (Inamitsu M et al 1990)
 繊毛の外側微小細管二重構造でのダイニン腕欠損が最も多い証拠である (40%)
 しかし, 他の電顕異常をもつ患者も報告されている [内側腕 (6%), 内側および外側腕 (30%)の完全または不完全欠損, 放射状スポーク異常 (10%), 微小細管位置異常, 中央コア構造欠損など.] (Afzelius BA 1971, Chao J et al 1982, Eavey RD et al 1986, Sturgess JM et al 1979, Sturgess JM et al 1986)
 まれに, 繊毛異常は発見されない (Greenstone M et al 1988)
 異常に長い繊毛も報告されている (Niggemann B et al 1992)
●Holtzmann et al (2000)は, 診断のアプローチについて考案した

(文献)
(1) Siewert AK: Uber einen Fall von Bronchiectasie bei einem Patienten mit Situs inversus viscerum. Berl Klin Wochenschr 41 : 139-141, 1904
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